こんな悩みを持つ初心者ボクサーに向けて、この記事では、
- 上達するために練習で意識すべきこと
- 「パンチ力アップ」「スタミナ強化」など、テーマ別のトレーニング法
- ジムワークを充実させるために揃えたいアイテム
などについて解説するよ。
僕のボクシング歴は3年以上で、4か所以上のジムを経験してるので、参考になるはず
基礎的なトレーニングメニューとポイント
どこのジムでも、プロアマ問わず、ボクサーがジムで行う練習はおおよそ次のとおり。
メニュー | ラウンドの目安 |
---|---|
ストレッチ | 3ラウンド |
縄跳び | 2ラウンド |
シャドーボクシング | 2ラウンド |
サンドバック | 3ラウンド |
ミット打ち | 2ラウンド |
スパーリング | 2ラウンド |
サンドバック | 2ラウンド |
筋力トレーニング | 6ラウンド |
ストレッチ | 3ラウンド |
これらのトレーニングで意識すべきポイントを解説するよ。
「ストレッチ」は特に解説することもないので省略するよ
メニュー①:縄跳び
ウォーミングアップの一環として行う縄跳びだけど、身体を温める以外にも、
- 手首や前腕の筋肉の強化
- リズム感を養う
- 持久力の強化
などの目的もある。
特にボクサーにとっては手首や前腕を鍛えることはケガの予防の観点からもかなり大事
ただ縄跳びって、
- 誰でもできる
- 何も考えずにできる
こんな理由から惰性で行ってしまいがち。
なので、練習効果を高めるためにも、様々な飛び方を取り入れるのがオススメ。
ボクサーが縄跳びに加えるバリエーションとしては主に次の4つがある。
- 両足跳び
- ラン・イン・ブレース
- サイドスイング
- ボクサー跳び
詳しい方法は次の記事で解説してるので参考にしてね。
メニュー②:シャドーボクシング
鏡の前やリングの上で行うシャドーボクシングだけど、主な目的は次の2つ。
- ウォーミングアップ
- 実践を想定したイメージトレーニング
練習効率を上げるには、しっかり実践をイメージして練習するのは重要になってくる。
ただ、スパーリングをしてない初心者の頃だと、
- そもそもどんなイメージを持てばいいか分からない
- ワンツーとジャブくらいしか出来ないので退屈
こんなかんじで、イメージを持ちづらいかと思う。
だから、もしイメージの種すら無いような時期であれば発想を変える必要がある。
具体的には、ただシャドーボクシングを行うのではなく「ダンベルシャドー」というメニューを組み込んでほしい。
ダンベルシャドーは練習に変化を加えるだけでなく、
- 重りの重さに慣れてパンチを軽くする
- ガードが下がりにくくなる
こんな効果が期待できるんだ。
特に「ガードが下がりにくくなる」のは、ボクシングを上達する上でポイントになるので、ぜひ試してみてね
ちなみにだけど、シャドーボクシングに関して、
- 筋トレ効果が抜群。誰でもボクサーのような鋼の肉体になれます!
- ダイエット効果もバッチリ、細マッチョを目指そう!
- しかもボクシングも強くなれる!
こんな話をときどき見かけるかもしれない。
ただ正直に言えば、これらはかなり疑わしい。
詳しくは次の記事で解説してるので、よければ読んでみてね。
メニュー③:サンドバック
サンドバック打ちで注意したいのは、押し込むパンチを打たないこと。
- サンドバック
- ミット打ち
などは、実際に殴る対象があって、衝撃が返ってくるのが楽しくて、つい押し込むパンチになりがち。
ただ、押し込むパンチというのは、
- ディフェンスが疎かになりがち
- 自分の拳も痛めやすい
- 相手に与えるダメージも増えない
など、デメリットばかり。
なので、サンドバック打ちをの際は、パンチが当たったらすぐに拳を戻すことを意識してほしい。
あえて「押し込むパンチ」を打つ場合もあるけど、それは例外ね
メニュー④:ミット打ち
ミット打ちはサンドバック打ちと比較すると少し難しくなる。
というのも、
- 的が小さくなる&動く
- 自分のペースでパンチが打てない
などの違いがあるからなんだ。
ただ、難易度が上がる分、より実践に近い練習になるので、
- 実践的なパンチが打てるようになる
- スタミナが向上する
- いわゆる「当て感」が向上する
などのメリットもあるので、大事にしたい練習の一つになる。
そんなミット打ちをする際のコツとしては次のとおり。
- ミットと距離が遠くなるようにする
- ミットの拳一つ奥まで撃ち抜くイメージ
- 前のめりにならない
- トレーナーの指示に素早く反応する
- ミットにナックルを当てる意識を持つ
特に初心者はパンチを打っても肘が伸び切らないことが多いので、「距離を遠くする」って意識はすごい大事
ミット打ちで注意すべきポイントは次の記事で解説してるので、参考にしてね。
メニュー⑤:スパーリング
ジムに入会して3~6か月ほど経過すると、スパーリングが練習に組み込んでもらえる。
ってけっこう急にトレーナーから話が飛んでくるので、もしまだマウスピースを持ってない人は準備をしておくようにしよう。
初めての試合に出る頃まで、スパーリングで意識したいのは次の3つ。
- とにかく前に出る
- パンチを受けることをビビらない
- 相手以上にパンチを打つ
この3つの意識は本当に大事。
なぜなら、次の記事で解説したとおり、初試合でこれら3つを徹底できればほぼ確実に勝てるから。
スパーリングにおいて、フックやボディブローなどの高度な技術を積極的に使うことはもちろん大事。
でも、実際の試合で使われるパンチは、
- ジャブ
- ストレート
- ワンツー
これらが99%を占める。
そうであれば、スパーリングでは難しいテクニックを練習しようとせず、
- とにかく前に出る
- パンチを受けることをビビらない
- 相手以上にパンチを打つ
こんな意識を持つのが効果的なんだ。
スパーリングに関しては次の記事で詳しく解説してるよ
メニュー⑥:筋力トレーニング
練習の最後には補強運動として、
- 腕立て伏せ
- スクワット
- 腹筋
- 懸垂
- 背筋
などの筋トレを行うのが一般的。
ボクサーが筋力トレーニングを取り入れるべき理由は、
- 打たれ強くなる
- ディフェンスにキレが生まれる
- フットワークが軽くなる
など様々。
ただ、ボクサーがウエイトトレーニングをすべき一番の理由は、
効率的にパンチ力をアップできるから
まずは次の公式を見て欲しい。
パンチ力 = 1/2 × 体重 × パンチの速さ × パンチの速さ × 衝撃を逃がさない力
この公式は中学・高校で習う「運動エネルギー」を求める公式がベースとなっている。
物理学の原則にならった考え方なので、基本的には間違いない。
この公式の考え方はコチラの記事で解説してるよ
この公式から分かるとおり、パンチ力を決める要素は次の3つ。
- 体重
- パンチの速度
- 衝撃を逃がさない力
そして、この3要素はいずれも、筋トレで大幅に改善できるんだ。
パンチ力に影響を与える筋肉は、「筋肉の使い方・鍛え方パーフェクト事典」って本で解説されている。
この本は、
により執筆されており、そこらの筋トレ本とは信頼性が違う。
この本を参考に、筋肉を「パンチ」という運動に与える影響が大きい順番に並べると次のようになるんだ。
- 三角筋(肩の筋肉)
- 大胸筋(胸の筋肉)
- 僧帽筋(首の筋肉)
- 腹斜筋(脇腹の筋肉)
- 脊柱起立筋(背中の筋肉)
各部位の具体的な鍛え方は次の記事を参考にしてね
効率的なトレーニング方法
こちらの記事で解説してるとおり、基本的に筋トレを行うのであれば、
- ダンベル
- バーベル
などを使って、がっつりとウエイトトレーニングを行うほうが効率的ではある。
ただ、自分の体重を負荷にする「自重トレーニング」でも筋力をアップできる方法はある。
自重トレーニングについて、詳しく知る上で参考になるのが、「プリズナートレーニング」という一冊。
この本に従ってトレーニングに励めば、最終的には片手腕立て伏せまでできるので、ぜひ参考にしてね
トレーニング後のプロテインも忘れずに
そして、腹筋を鍛える上で忘れてはいけないのが、タンパク質をしっかり摂ること。
というか、現代人の大半はタンパク質が足りなすぎる!
その中でもボクサーのタンパク質の不足はかなり深刻
- 「プロテインを飲むと太る」
- 「プロテインを飲むとマッチョになる」
- 「細マッチョになりたい人はプロテインは不要」
など、かなり見当違いな意見が未だに散見されるけど、それらは全て間違い。
とりあえず、筋肉を付けたいならプロテインを飲んでほしい。
プロテインの有用性や悪評への反論は全て次の記事で解説したので、ぜひ読んでみてね
そんな場合は、「ビーレジェンド」ってプロテインを選んでおけば、まず間違いはない。
僕が実際に飲んだ感想は次のとおり。
- 単純に「美味しい」
- 料金がかなりお手頃
- 値段に対してタンパク質が多く含まれてる
こんなかんじで割とオススメ。
ちなみに、
- 「プロテインを選ぶときの着眼点を知りたい」
- 「他にオススメのプロテインはないの?」
- 「ビーレジェンドを飲んだ感想をもっと聞きたい」
こんな人は次の記事で、詳しく解説してるので、ぜひ読んでみてね。
プロテイン選びに悩むボクサーには、日本で一番参考になる記事だと自負してる
テーマごとのトレーニング方法
次はテーマごとのトレーニング方法を解説するよ。
具体的には次の3つ。
- パンチ力をアップするトレーニング
- ディフェンスを強化するトレーニング
- スタミナをつけるトレーニング
パンチ力をアップするトレーニング方法
先ほど解説したとおり、パンチ力は次の計算式でパンチ力を測ることができる。
パンチ力 = 1/2 × 体重 × パンチの速さ × パンチの速さ × 衝撃を逃がさない力
そして、この公式から考えると、パンチ力を上げるには、
- 筋トレ
- パンチのフォーム改善
これら2つのトレーニングが効果的であると言えるんだ。
具体的なトレーニング方法については次の記事を参考にしてね
ディフェンスを強化するトレーニング方法
「ディフェンス」という動きは、
- ガードを固めてパンチを受け止める
- 飛んできたパンチを避ける
この2つに分けられる。
①ガードを固める練習メニュー
「ガードを固める」という動きであれば、ガードを下げないことが特に初心者のうちは重要になってくる。
ガードが下がりがちなボクサーはパンチをもらいやすいからね
ガードを下げないための練習としては、
- 手首に重りを巻いて練習をする
- バーンマシンを使う
この2つが効果的。
詳しい練習方法は次の記事で解説してるので、参考にしてね。
②パンチを避けるための練習メニュー
一方、飛んできたパンチを避けることについて。
さっき解説したとおり、パンチを避けるには、パンチを打つ際に生まれる「予備動作」に反応する必要がある。
だからディフェンス力を向上には、この「パンチの予備動作を感知する能力」がもっとも重要なんだ。
でも残念ながら、この「予備動作を察知する力」は、
- ミット打ち
- マスボクシング
- パンチングボール
こういった練習では身につかない。
予備動作を察知する力は、経験に基づく「直感」に依存する部分も大きいので、実践を積むことが一番の練習なんだ。
確かに、パンチを避ける感覚を養うには、スパーリングなどの実践経験が重要になる。
でも、どれだけ実践練習を重ねても、
- ブロッキング
- ダッキング
- フットワーク
これらの「ディフェンスの動き」が無意識にできなければ、上達するのは難しいんだ。
動きが身体に染み込んでないと、飛んでくるパンチにどう対応していいか混乱するからね
だからまずは、飛んでくるパンチに無意識に反応できるよう、一人でしっかり練習しておく必要がある。
一人で行うディフェンスの練習法としては、
- シャドーボクシング
- サンドバック
- ミット打ち
これらのメニューに、パンチを避ける動きを混ぜるのが一般的。
でも、「実際に何かが飛んでくる状況」で練習した方が効果的なのは言うまでもない。
そこでオススメしたいのが、ボクシングボールを付けた状態でのシャドーボクシング。
↑これがボクシングボールね
ボクシングボールはスパーリングなどと違い、飛んでくるタイミングは分かるけど、
- 飛んでくる物体に目をつぶらないようになる
- 「飛んでくる物体を避ける」という動きの練習ができる
などの効果が期待できるので、練習を続ければ、間違いなくディフェンス力は向上する。
また、世界チャンピオンになった長谷川穂積さんも、ボクシングボールを使って日常的に練習をしている。
世界チャンピオンもやってる練習なので、効果は期待できるかと
高額な商品ではないので、ディフェンスが上手くなりたい人はぜひ試してみてね。
スタミナをつけるトレーニング方法
初心者ボクサーにとってはスタミナは最重要テーマになる。
- スタミナがあれば速く上達できるから
- 初試合ではスタミナがあれば勝てるから
パンチの連打はスタミナアップに効果的だけど、「成長を数値化できない」という点から大半の人は成長を実感できない。
そのため、現実的には効果が出づらいと思ってる
なので、ボクサーがスタミナアップを目指したいのであれば、
- インターバル走
- バーンマシン
これらのトレーニングが有効なんだ。
スタミナアップに関しては次の記事を参考にしてね
余談:ロードワークはトレーニングに組み込むべき
ボクシングをするのであれば、毎日行いたいのが、ロードワーク。
ボクサーのなかにはロードワークをやらない人もいるけど、
- 減量に繋がる
- 疲労の回復
- 下半身の強化
などのメリットがあるので、基本的にはロードワークは行うべき。
1回1~3㎞程度を続ければ十分なので、ぜひ練習に取り入れてね
ロードワークに関しては次の記事で解説したよ。
- ランニングとロードワークの違い
- 練習のバリエーション
- ロードワークを楽しくする方法
など、参考になるかと思うので、ぜひ読んでみてね。
トレーニングを充実させるアイテム
そして最後に、普段のジムワークを充実させる、
- 拳をケガから防げるアイテム
- 手間を激減するバンテージ
について解説するよ。
拳をケガから防げるアイテム
ボクシング初心者の頃はどうしても拳を痛めがちになる。
でも、拳を痛めると本当に萎えるよね。
ボクシングのメイン練習である、
- サンドバック打ち
- ミット打ち
- スパーリング
これらが全力でできなくなるから、練習に行くのもダルくなる。
そこでオススメしたいのが、「拳保護パッド」を使うこと。
「拳保護パッド」っていうのは、ナックル部分にあてる、厚さ数cmのパッドだよ
ちなみに僕が使っていたのは「ゲルデガード」と呼ばれるパッド。
見た目は数cmのクッションなんだけど、これを使うと、ビックリするほどナックルの痛みを緩和できる。
僕は以前、サンドバックの殴り過ぎで、ナックルを激しく痛めたことがあるんだ。
「もっと練習したいけど、拳が痛くて練習に集中できない…」
こんなふうにモヤモヤしてたときに見つけたのが、このパッド。
「少しでも痛みが楽になればいいな…」って思いで試したら、効果はバツグン。
全力でパンチを打っても、ナックルの痛みが全くに気にならなくなったんだ!
なので、1日でも早くナックルの痛みから解放されたいって人はぜひ試してみてね。
バンテージと同様、毎日使って洗うので、2個以上のまとめ買いがオススメ
また、次の記事ではゲルデガードを使った感想を解説したので、参考にどうぞ。
手入れが激減するバンテージ
ボクシングで必ず使うのがバンテージ。
そんなバンテージだけど、
- 洗濯ネットに入れて洗うとき
- 洗濯したバンテージを干すとき
- 干したバンテージを丸めるとき
- ジムで練習前にバンテージを巻くとき
など、色々と地味にめんどくさい。
そこでオススメしたいのが、グローブ型のバンテージを使うこと。
実際に僕が買ったのが、ウイニング社の「かんたんバンテージ」。
実際に使った感想としては、
「バンテージの「めんどくさい」が全て解消されて最高じゃん!」
ってかんじ。
包帯型の一般的なバンテージだと、
- 洗濯ネットに入れて洗うとき
- 洗濯したバンテージを干すとき
- 干したバンテージを丸めるとき
- ジムで練習前にバンテージを巻くとき
など、色々な場面でバンテージの「めんどくさい」が見つかる。
でも、グローブ型のバンテージを使うと、
- 洗濯は普通の洋服と同様、そのままポイッ
- 干すときもシワを伸ばなどの手間がない
- 干した後に丸める必要もない
- ジムでバンテージを付けるときも10秒で終わる
こんなかんじで全ての「めんどくさい」が解消されるんだ。
グローブ型のバンテージを使うと、バンテージのめんどくさいが全て解決する。
「練習以外は楽をしたい」って人はぜひ試してみてね。
簡単バンテージについて詳しくは次の記事で解説してるよ
ボクシングのトレーニングのあれこれを解説したよ
今回はボクシングのトレーニングに関して、知りたいことを全部まとめて解説したよ。
気になる内容があったらぜひ参考にしてみてほしい。
きっとボクシングを上達する上で参考になるはず
この記事があなたの参考になれば幸いです。
この記事があなたの参考になれば幸いです。それでは!