コチラで解説したとおり、パンチ力は次の公式で求めることができる。
パンチ力 = 1/2 × 体重 × パンチの速さ × パンチの速さ × 衝撃を逃がさない力
この公式から分かるとおり、パンチ力を決める要素は次の3つ。
- 体重
- パンチの速度
- 衝撃を逃がさない力
そして、この3要素はいずれも、筋肉を付けることで大幅に改善できるんだ。
これらの要素とパンチ力の関係性は、コチラを参考にしてね
じゃあ、パンチ力を決定する重要な要素である「筋肉」はどこを優先的に鍛えるべきか。
実はこの疑問に関する回答は、既に専門家が解説してるんだ。
この記事では、パンチ力をアップしたいボクサーに向けて、
- パンチ力にもっとも影響する筋肉の部位
- ボクサーが背筋や広背筋を鍛えるべき理由
- 効果的に背中の筋肉を鍛える方法
これら3点を解説するよ。
ボクシング歴は3年以上で、筋トレ歴は5年以上。根拠も添えて解説するので、参考になるかと
目次
パンチ力にもっとも影響する筋肉
パンチに関与する筋肉の部位は、「筋肉の使い方・鍛え方パーフェクト事典」という本で解説されている。
この本は、
により執筆されており、そこらの筋トレ本とは信頼性が違う。
この本を参考に、筋肉を「パンチ」という運動に与える影響が大きい順番に並べると次のようになる。
- 三角筋(肩の筋肉)
- 大胸筋(胸の筋肉)
- 僧帽筋(首の筋肉)
- 腹斜筋(脇腹の筋肉)
- 脊柱起立筋(背中の筋肉)
「脊柱起立筋」はいわゆる「背筋」のことだよ
ボクシングの世界においては、
- 「パンチ力は広背筋で決まるんだ!」
- 「広背筋はヒッティングマッスルだ!」
なんて言葉がよく使われる。
でも、この結果を見れば、広背筋がパンチに与える影響は、肩や胸の筋肉と比較すると小さいことがよく分かる。
だからもし、「パンチ力をアップするにはどの筋肉を鍛えたらいいんだろう…」って悩むのであれば、
- 三角筋(肩の筋肉)
- 大胸筋(胸の筋肉)
これらの筋肉を優先的に鍛えるのが効果的だと言えるんだ。
三角筋や大胸筋を効率的に鍛える方法は次の記事で解説したよ
ボクサーが背筋や広背筋も鍛えるべき理由
確かに三角筋や大胸筋がパンチ力にもっとも影響を与える筋肉であることは間違いない。
それでも、ボクサーは背中の筋肉を意識的に鍛える必要があるんだ。
- パフォーマンス低下を避けるため
- 背中の筋肉は発達しづらい
- 連打やディフェンスでは背中の筋肉が重要
理由①:バランスを崩さないため
まず、アスリートである以上、「バランス」が大事になる。
前後や左右で筋肉を比較して、極端に一方の筋肉だけを鍛えれば、
- 重心がズレやすい
- 身体の使い方が不自然になる
など、パフォーマンスにマイナスの影響が及ぶのは言うまでもない。
理由②:背中の筋肉は鍛えにくいから
その上で知っておいて欲しいのは、背中の筋肉は鍛えにくいということ。
- 胸の筋肉
- 腕の筋肉
- 脚の筋肉
などと比較して、背中の筋肉は発達させにくいんだ。
実際、トップレベルのボディビルダーは背中の筋トレをものすごい重視する
結果が出づらい背中のトレーニングはおろそかになりがち。
だからこそ、意識的にトレーニングする必要があるんだ。
理由③:連打などで必要な筋肉だから
また、ボクシングは一度パンチを打ったら終わるスポーツではない。
- 連打をする
- パンチを打った後にディフェンス体制になる
など、パンチを打ったあとは素早く拳を手元に戻す必要がある。
そして、これらの動きをつかさどるのが広背筋などの背中の筋肉なんだ。
背中の筋肉は「遠くにあるものを引き付ける動き」を担ってるよ
背中の筋肉を鍛えるオススメの筋トレ法
背中の筋肉を鍛えるには、
- バックエクステンション
- ラットプルダウン
- デッドリフト
- …
など、様々な筋トレメニューがある。
その中でも、「懸垂(チンニング)」を強くオススメしたい。
- 背中以外にも、腕や腹なども鍛えられるので効率的
- 掴まれる場所があればどこでも出来る
- 鉄棒の持ち方や持つ幅などを変えれば負荷を変えられる
10回×5セットの懸垂を週2回ほどやれば、背中の筋トレとしては充分かと思うので、ぜひ試してほしい。
広背筋を中心に、脊柱起立筋や大円筋など、「背中の筋肉」をまとめて鍛えられるよ
↓懸垂のやり方を解説した動画ね。
懸垂をする筋力がない場合
懸垂は背中の筋肉を鍛えるには最高の筋トレだけど、負荷がかなり高い。
だから、いわゆる「普通の懸垂」を10回行えない人が大半なんだ。
筋トレ経験が無ければ、成人男性でも1回もできないのが普通かと
もし懸垂ができない場合は、
- 脚を地面につける
- 腕を伸ばす際は半分だけにする
などで負荷を調整する必要がある。
このあたりは「プリズナートレーニング」で細かく解説されてるので参考になるかと。
「プリズナー・トレーニング」は、元囚人(プリズナー)の著者が、
- ジム通いはムダ!
- 自宅や公園など、どこでも鍛えることができる!
- やるべきメニューはたった6つ!
こんな主張のもと、自重トレーニングでいかに身体を鍛えるか解説してる。
例えばメニューの一つとして取り上げられてるのが、腕立て伏せ。
一番軽い負荷だと、「壁に向かって腕立て伏せ」というリハビリ用のメニューが紹介されてる。
その後、少しづつ負荷をあげて、いわゆる普通の腕立て伏せになり、
その後も細かく負荷が調節できて、最終的には片手腕立て伏せでトレーニングをすることになる。
実際、僕もこの本を参考に鍛えたら、片手腕立て伏せが少し出来るようになったので、
「懸垂ができるようになりたいけど、1回もできない…」
って人はぜひ買ってみてほしい。
ちなみに、このプリズナートレーニングは、
- 基本編
- グリップ&関節編
- スピード&瞬発力編
と全部で3冊出版されている。
初心者が買うべきは、さっきリンクを貼った基本編(「基本編」とは書かれていないけど…)なので、買い間違えに注意。
懸垂をする場所がない場合
いざ懸垂を始めようと思っても、懸垂ができる場所はなかなか見つからないかと思う。
基本的に公園にある鉄棒は子供用のサイズだしね
そんな場合は、懸垂バーを自宅に設置してトレーニングをしてほしい。
- 寒い時期や雨の日でも懸垂が出来る
- 安定感がすごい
- ほとんどスペースがいらない
メリット①:寒い時期や雨の日でも懸垂が出来る
公園など、外で筋トレをする場合、
- 寒い時期
- 雨の降った日
など、筋トレを強制的に休まざるを得なくなる場合が出てくる。
でも、自宅に懸垂バーを設置すれば、時期や天候に左右されなく筋トレができるんだ。
また、外で筋トレをすると周囲の目がすごい気になるかと思う。
特に懸垂は目立つし、男同士だと、どれくらい出来てるか見られよね
その点、懸垂バーを使って自宅で筋トレをすれば、周囲の目を気にする必要がないんだ。
メリット②:安定感がすごい
懸垂バーを始めて見つけたときの率直な感想としては、
これ…思いっきり懸垂したら、絶対外れるよね…
と思っていた。
ただ、実際に使えば分かるけど、思いのほかしっかりしてる。
体重80㎏の僕がぶら下がってブラブラ揺れてもビクともしない
ちなみに、
- ドア枠など壁紙が無い部分で使う
- 段ボールなどを間に挟む
などの工夫をすれば、家の壁紙が傷つく心配もない。
メリット③:ほとんどスペースを取らない
自宅で懸垂をする方法として、もう一つ考えられるのが、懸垂マシンを使うという方法。
ただ、懸垂マシンは家に置くと邪魔。
その点、懸垂バーは「棒一本のスペース」でいいので、ほとんどスペースを取らない。
しかも懸垂マシンと比較して、かなり安い値段で買えるんだ!
筋トレ後のプロテインも忘れずに
背中を鍛える上で忘れてはいけないのが、タンパク質をしっかり摂るということ。
というか、現代人の大半はタンパク質が足りなすぎる!
その中でもボクサーのタンパク質の不足はかなり深刻
- 「プロテインを飲むと太る」
- 「プロテインを飲むとマッチョになる」
- 「細マッチョになりたい人はプロテインは不要」
など、かなり見当違いな意見が未だに散見されるけど、それらは全て間違い。
とりあえず、筋肉を付けたいならプロテインを飲んでほしい。
プロテインの有用性や悪評への反論は全て次の記事で解説したので、ぜひ読んでみてね
そんな場合は、「ビーレジェンド」ってプロテインを選んでおけば、まず間違いはない。
僕が実際に飲んだ感想は次のとおり。
- 単純に「美味しい」
- 料金がかなりお手頃
- 値段に対してタンパク質が多く含まれてる
こんなかんじで割とオススメ。
それと、プロテインは水に溶かして飲むので、シェーカーも忘れずに。
ちなみに、
- 「プロテインを選ぶときの着眼点を知りたい」
- 「他にオススメのプロテインはないの?」
- 「ビーレジェンドを飲んだ感想をもっと聞きたい」
こんな人は次の記事で、詳しく解説してるので、ぜひ読んでみてね。
プロテイン選びに悩むボクサーには、日本で一番参考になる記事だと自負してる
ボクサーが背筋を鍛えるべき理由と効果的な筋トレを解説したよ
今回の内容をまとめるよ。
まず、次のとおり、脊柱起立筋(背筋)や広背筋など、背中の筋肉がパンチ力に与える影響は小さい。
- 三角筋(肩の筋肉)
- 大胸筋(胸の筋肉)
- 僧帽筋(首の筋肉)
- 腹斜筋(脇腹の筋肉)
- 脊柱起立筋(背中の筋肉)
とはいえ、
- パフォーマンス低下を避けるため
- 背中の筋肉は発達しづらい
- 連打やディフェンスでは背中の筋肉が重要
などの理由から、ボクサーであれば、背中の筋肉は意識的に鍛えるべき。
背中の筋肉を鍛えるには、懸垂(チンニング)がオススメ。
- 背中以外にも、腕や腹なども鍛えられるので効率的
- 掴まれる場所があればどこでも出来る
- 鉄棒の持ち方や持つ幅などを変えれば負荷を変えられる
もし現時点では懸垂ができる筋肉がなければ、プリズナートレーニングを参考に負荷を調整してほしい。
また、懸垂ができる場所が近所に無ければ、懸垂バーを積極的に活用してほしい。
懸垂バーには次のようなメリットがあるので、懸垂をする際は役に立つはず。
- 寒い時期や雨の日でも懸垂が出来る
- 安定感がすごい
- ほとんどスペースがいらない
そして、筋トレに欠かせない栄養素がタンパク質。
タンパク質が不足しがちな現代人の中でも、減量があるボクサーのタンパク質不足は深刻。
だからこそ、ぜひ積極的にプロテインを摂るようにすべき。
もし「どのプロテインを選べばいいか分からない…」って場合は、ビーレジェンドを選べば間違いない。
こんなかんじかな。
ということで、この記事はここでおしまい。
ここまで読んでくれてありがとう。
こんなかんじで僕のブログでは、
こんなボクシングに関する様々な情報を発信してるので、よければ覗いてみてね。
この記事があなたの参考になれば幸いです。
それでは!