結論から言えば、シャドーボクシングに筋トレの効果を期待するのは難しい。
「シャドーボクシング」でググると、
- 筋トレ効果が抜群。誰でもボクサーのような鋼の肉体になれます!
- ダイエット効果もバッチリ、細マッチョを目指そう!
- しかもボクシングも強くなれる!
こんなことを書いてる記事を見かけるかもしれない。
ただ断言するけど、
シャドーボクシングはそんな万能な練習メニューではない!
確かに筋トレやダイエットに多少の効果はあるかもしれない。
ただ、いくら「効果がある」と言っても、
- 筋トレの効果はある → でも、腕立てふせの方が効率的
- ダイエットになる → 角砂糖1個分しかカロリーを消費しない
- ボクシングが上達する → 何もしないよりは上手になる
これが事実なんだ。
ただ、一方的に僕がこんな解説をしても説得力がない。
そこで、この記事では、シャドーボクシングに筋トレの効果が期待できない理由を科学的に解説しつつ、
- 筋肉を付けるために必要なもの
- 重りを持って行うシャドーボクシングの効果
- ダンベルシャドーにオススメの重り
これらについて説明をしていくよ。
僕のボクシング歴は3年以上で、筋トレ歴は5年以上。根拠も示しつつ解説するのできっと参考になるはず
目次
シャドーボクシングは筋肉が付きづらい

冒頭で解説したとおり、シャドーボクシングに筋トレ効果を期待するのは難しい。
それは、シャドーボクシングが筋肉を鍛える要件を満たさない運動だからだよ。
まず、筋肉を鍛える上では、①運動、②栄養、③睡眠の3要素が必要と言われてる。
- 運動:いわゆる「筋トレ」
- 栄養:食事とプロテイン
- 休息:睡眠や休憩
当然、シャドーボクシングは「運動」に該当する
筋トレを目的とした「運動」で大事なのは、「負荷」と「回数」。
まず「負荷」についてだけど、これは鍛えたい筋肉の種類によって変える必要がある。
具体的には、
- 最大筋力(重い物を持ち上げる力):連続で7~12回しか動かせない重さ
- パワー(イメージは「瞬発力」):連続で13回しか動かせない重さ
- 筋持久力:連続で15~20回しか動かせない重さ
こんなかんじ。
次に「回数」について。
筋肉を付けたいのであれば、筋トレは3~5セットが一番効果があると言われている。
要するに、しっかり筋肉を付けたければ、
- 負荷:最高で7~10回しか持ち上げられない重さ
- 回数:7~10回持ち上げる運動を3~5セット
こんなメニューに取り組む必要があるんだ。
これは様々なメディアでも解説されてるし、体感的にも正しい
一方ここで、「シャドーボクシング」って運動を分解してみると、
- 負荷:ずっと持てる重さ(自分の身体や数kgのダンベル)
- 回数:ずっと続けられる強度の運動を数百回
こんなメニューであることが分かる。
こんなふうに、シャドーボクシングには圧倒的に運動としての強度が足りないから、
「シャドーボクシングで筋肉をつけるのは難しい」
って言えるんだ。
シャドーボクシングで背筋や腹筋に筋肉痛が起きる

確かに筋肉痛は筋トレを効果を測る一つの指標になりうる。
でも、筋肉痛が起きたからといって、必ず筋トレの効果が期待できるわけではないんだ。
通説として、筋肉痛が起きる原因は、
- 現在の筋力以上の負荷が加わった場合
- 普段行わない運動を行った場合
この2つだと考えられてる。
シャドーボクシングの負荷は低く、現在の筋力以上の負荷がかかるケースは考えにくい。
そうすると、シャドーボクシングで筋肉痛があった場合は、
「普段使ってない筋肉を使ったに過ぎない」
って考えることが出来るんだ。
筋肉を付けるためにやるべき事

先ほども解説したけど、筋肉をつけたければ、3要素を全て満たす必要がある。
- 運動:いわゆる「筋トレ」
- 栄養:食事とプロテイン
- 休息:睡眠や休憩
これをもっとかみ砕いて言うなら、
- 週2回程度の筋トレ
- タンパク質を中心とした食事とプロテイン
これらが必要になってくるんだ。
①筋トレ
適切な負荷を意識した筋トレを3ヶ月も継続すれば、成果は着実に出る。
- 最大筋力:7~12回しか出来ない重さ
- パワー:1~3回しか出来ない重さ
- 筋持久力:15~20回しか出来ない重さ
基本的にはジムに行った方が効率的。
ただ、ジムに行くのが難しければ、「プリズナートレーニング」って自重トレーニングで負荷を調整することも可能。
元囚人(プリズナー)で、米国の監獄では「コーチ」と呼ばれていた著者が、
- ジム通いはムダ!
- 自宅や公園など、どこでも鍛えることができる!
- やるべきメニューはたった6つ!
こんな主張のもと、本書では、自重トレーニングでいかに身体を鍛えるか解説してる。
例えばメニューの一つとして取り上げられてるのが、腕立て伏せ。
一番軽い負荷だと、「壁に向かって腕立て伏せ」というリハビリ用のメニューが紹介されてる。

その後、少しづつ負荷をあげて、いわゆる普通の腕立て伏せになり、

その後も細かく負荷が調節できて、最終的には片手腕立て伏せでトレーニングをすることになる。

実際、僕もこの本を参考に鍛えたら、片手腕立て伏せが少し出来るようになったので、
「筋肉はつけたいけど、ジムに通うのは面倒だなぁ…」
って思う人はぜひ買ってみてほしい。
ちなみに、このプリズナートレーニングは、
- 基本編
- グリップ&関節編
- スピード&瞬発力編
と全部で3冊出版されている。
初心者が買うべきは、さっきリンクを貼った基本編(「基本編」とは書かれていないけど…)なので、買い間違えに注意。
②タンパク質
筋トレで重要になってくる栄養素が「タンパク質」。
というか、現代人の大半はタンパク質が足りなすぎる!
その中でもボクサーのタンパク質の不足はかなり深刻
- 「プロテインを飲むと太る」
- 「プロテインを飲むとマッチョになる」
- 「細マッチョになりたい人はプロテインは不要」
など、かなり見当違いな意見が未だに散見されるけど、それらは全て間違い。
とりあえず、筋肉を付けたいならプロテインを飲むことを強くオススメしたい。
プロテインの有用性や悪評への反論は全て次の記事で解説したので、ぜひ読んでみてね
そんな場合は、「ビーレジェンド」ってプロテインを選んでおけば、まず間違いはない。
僕が実際に飲んだ感想は次のとおり。
- 単純に「美味しい」
- 料金がかなりお手頃
- 値段に対してタンパク質が多く含まれてる
こんなかんじで割とオススメ。
それと、プロテインは水に溶かして飲むので、シェーカーも忘れずに。
ちなみに、
- 「プロテインを選ぶときの着眼点を知りたい」
- 「他にオススメのプロテインはないの?」
- 「ビーレジェンドを飲んだ感想をもっと聞きたい」
こんな人は次の記事で、詳しく解説してるので、ぜひ読んでみてね。
プロテイン選びに悩むボクサーには、日本で一番参考になる記事だと自負してる
ダンベルや重りを使ったシャドーボクシングの効果

確かに、ダンベルシャドーはダンベルを持つ分、負荷が大きくなるので、多少は筋トレの効果が期待できる。
とはいえ、「筋肉が大きくなる運動」に該当しないから、ダンベルシャドーも筋トレの効果は期待できない。
- 重さ:最高で7~10回しか持ち上げられない重さ
- 回数:7~10回持ち上げる運動を3~5セット
とはいっても、ダンベルシャドーには、
- 重りの重さに慣れてパンチを軽くする
- 試合中にガードが下がらないようになる
こんなメリットがあることも事実。
だからボクサーなら積極的にダンベルシャドーを練習メニューに組み込むべきなんだ
メリット①:重りの重さに慣れてパンチを軽くする
重りを持つことで、実戦よりも拳が重くなる。
筋肉をその重さに慣らすことで、パンチを軽く扱えるようになるんだ。
格闘マンガにありがちな「重りをつけて戦う」状態に近いかと

メリット②:試合中にガードが下がらないようになる
試しに、3分ほどファイティングポーズを維持してみてほしい。
実はファイティングポーズって地味に疲れる
しかも、消耗したスタミナの中で、この姿勢を維持しないといけないから、試合中は無意識にガードが下がりがち。
ダンベルシャドーは、そんな状態でもガードを下げないための練習。
ダンベルを持って、高い位置でガードを維持することで、ガードを上げ続ける習慣が付くんだ。
ダンベルシャドーにオススメの重り
自主練としてダンベルシャドーをやる場合、アディダスの「トレーニングウエイトグローブ」がオススメ。
このグローブを重りに使うメリットは次の2つ。
- ダンベルを落として、ケガをしたり床を傷つける心配がない
- ランニングに負荷を加える目的でも使える
メリット①:落とす心配がない
ダンベルシャドーって、
- 「気を抜くとダンベルを落としそう…」
- 「本気でパンチをしたらダンベルが飛んでいきそうて」
こんな不安から、どうしても練習に集中ができない。
ダンベルを足元に落としたら痛いだろうし、フローリングに落としたら傷が付く…
その点、このグローブは手に持つタイプの重りではないので、落とす心配が一切ない。
だから安心して練習に集中できるんだ。
メリット②:ランニングにも使える
また、このグローブはランニングをする際にも使えるんだ。
ランニングの際に数㎏程度のウエイトを持って走ると、肩周辺の筋肉を鍛えられる。
とはいえ、ダンベルを持って走ると見た目がダサいし、両手がふさげるのでなにかと不便…
その点、このグローブを付けて走っても悪目立ちをしないし、両手も自由に使える。
だから、周りの目を気にすることなく、効果的なランニングができるようになるんだ!
シャドーボクシングのダイエット効果やスタミナ強化の効果

これは少し余談。
シャドーボクシングをする人の中には、
- 「シャドーボクシングでダイエットをしたい」
- 「スタミナ強化のためにシャドーボクシングをしたい」
こういう風に考える人もいる。
これらについて少し解説するよ。
シャドーボクシングのダイエット効果について
結論としては、
- 確かにシャドーボクシングにもダイエット効果はある
- とはいえ、食事制限や筋トレなど、もっと効率的な方法はある
ってかんじかな。
実際、消費カロリーを考えてみると、
- ランニング
- 水泳
- サイクリング
これらの運動のほうが効率的に痩せられる。
このことについて詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてね
シャドーボクシングでスタミナは鍛えられるか
こういう目的でシャドーボクシングを実践するのも基本的には間違い。
確かにシャドーボクシングは、
- 本気でやれば息があがる
- 心拍数もそれなりに上がる
こんなかんじで、それなりにスタミナがつきそうな雰囲気がある。
ただ、いくらシャドーボクシングで息が上がると言っても、スタミナがつくほどの負荷を加えるのは難しい。
それに、そもそもボクシングのスタミナって少し特殊なんだ。
ボクサーがスタミナを強化する方法はコチラの記事で解説したよ
いずれにせよ、シャドーボクシングではスタミナは強化するのは少し難しいと考えておくのが現実的かと思う。
シャドーボクシングの筋トレ効果を解説したよ

今回の内容をまとめるよ。
まず、「筋肉のつく運動」ではないので、シャドーボクシングに筋トレ効果を求めるのは少し厳しい。
- 重さ:最高で7~10回しか持ち上げられない重さ
- 回数:7~10回持ち上げる運動を3~5セット
筋肉を付けたいと思うなら、
- 週2回程度の筋トレ
- タンパク質を中心とした食事とプロテイン
この2つが重要になってくる。
筋トレはジムでやるのがベストだけど、「プリズナートレーニング」って自重トレーニングで負荷を調整してもOK
また、筋肉をつけたいなら、プロテインは必須。
というか、現代人は基本的にタンパク質が足りないので、ぜひ飲んでほしい
ちなみに僕がオススメするプロテインは「ビーレジェンド」。
この「ビーレジェンド」ってプロテインだけど、
- 単純に「美味しい」
- 料金がかなりお手頃
- 値段に対してタンパク質が多く含まれてる
こんなかんじでオススメ。
ボクサーがプロテイン選ぶコツや「ビーレジェンド」の詳しい感想はコチラで解説してるよ
そして、プロテインをこれから飲むのであれば、シェーカーも忘れずに。
また、ダンベルシャドーにも筋トレの効果を期待するのは難しい。
ただし、ボクシングは上達するので、ボクサーならダンベルシャドーは行うべき。
- 重りの重さに慣れてパンチを軽くする
- 試合中にガードが下がらないようになる
ダンベルシャドーには、アディダスの「トレーニングウエイトグローブ」を重りに使うのがオススメ。
このグローブは、
- ダンベルを落として、ケガをしたり床を傷つける心配がない
- ランニングに負荷を加える目的でも使える
こんなメリットがあるので、ダンベルシャドーをやる人はぜひ試してほしい。
ということで、この記事はここでお終い。
ここまで読んでくれてありがとう。
こんなかんじで僕のブログではボクシングに関する記事として、
こんな情報を発信してるから、ぜひ他の記事も読んでみてね。
この記事があなたの参考になれば幸いです。
それでは!