こんな疑問を持つ人に向けて、この記事では、
- キックボクシングが痩せる理由
- ダイエット以外に期待できる効果
などについて解説をしていくよ。
僕の格闘技歴は３年以上。科学的な論文も参考にしつつ解説するので、参考になるはず
この記事では、キックボクシングについて解説してるけど、ボクシングも同じ効果が得られると考えて問題ないかと
目次
結論：キックボクシングは痩せる
「キックボクシングは痩せるのか？」って疑問に対する結論は、
「キックボクシングは痩せる」
というのが回答になる。
どうしてキックボクシングが痩せると言えるのか。
それは、キックボクシングの練習はHIITと呼ばれる運動の性質を持つからなんだ。
HIITとは何か
HIITは「High Intensity Interval Training」の頭文字をとった運動で、日本語に訳すと「高強度インターバルトレーニング」。
スクワットや腕立て伏せなど、具体的なトレーニングではなく、次のようなトレーニングの方法を指すよ。
- 数十秒～数分の間、全力で運動して心拍数を上げる
- 数十秒～数分の間、休憩する
- ①と②を数セット繰り返す
要するに「全力」と「休憩」を短いスパンで繰り返す運動ってことね
一方、キックボクシングの練習はジム内のゴングを合図に、
- 練習：３分
- 休憩：30秒
というリズムで繰り返しており「全力で練習をする→短い休憩をする」を何度も繰り返す。
その練習方法はまさにHIITと同様。
つまり、そんなキックボクシングの練習からはHIITと同様の効果が得られると考えることができるんだ。
キックボクシングの練習で得られる効果
キックボクシングがHIITに近しいことは何となく分かったかと思う。
じゃあ、HIITにはどんなメリットがあるのか？
HIITで得られるメリットで特に注目したいのが次の３つ。
- 基礎代謝アップによるダイエット効果
- 食欲が減る
- アンチエイジング
また、これら以外にも、
- 冷え性が治る
- 頭の回転が速くなる
- 内臓脂肪が減る
- 記憶力がよくなる
- 心疾患などの予防
など、様々なメリットが科学的に証明されているんだ。
ただ、話が長くなるので、ここでは上記３つを詳しく解説するよ
メリット①：ダイエット効果
まず何よりも注目したいのが「ダイエット効果」。
HIITは全ての運動の中でもっとも痩せやすい運動なのではないかと言われているんだ。
イギリス医師会の雑誌である「BMJ」に掲載された論文では、
「HIITは脂肪の燃焼にもっとも効果がある」
といった解説がなされている。
その論文では、過去に行われた41件の研究を対象に、ランニングやサイクリングなどの脂肪燃焼の効果を調べた結果が解説されていた。
そして、その論文によれば、
「長期的期間で見ると、他の有酸素運動と比較して28.5％も体重が減りやすい」
ということが判明したんだ。
数値自体は後で修正されたけど、他の運動よりかなり痩せやすいのは分かるかと
また、HIITは脂肪燃焼に関する時間対効果がかなり高いという点にも注目したい。
2013年に発表された論文によると、
「HIITの消費カロリーは１分あたり14.5kcal」
とのことだった。
体重60㎏の人が時速8㎞で走った場合、１分あたりの消費カロリーは約9kcal。
なのでランニングよりも1.5倍も効率よく痩せることができるんだ。
燃える脂肪の量は「１分のHIIT＝45分のエアロビ」なんて言われたりもするよ
こんなふうに、HIITのダイエット効果はすさまじい。
そして、キックボクシングはHIITと同じ性質を持つことから、「キックボクシングは痩せる」と言えるんだ。
メリット②：食欲が減る
また、キックボクシングは食欲を抑える効果も期待できる。
ところで、あなたはジョギングをしたことがあるだろうか？
もし、ジョギング経験者なら、
「ジョギングの後ってお腹がすいて、つい食べちゃうんだよな…」
こんな経験が一度はあるはず。
それもそのはず、実はジョギングには食欲増進の効果があるんだ。
というのも、45分以上の運動を続けるとコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌される。
そしてこのコルチゾールは、人に「ストレス」を感じさせるので、結果として食欲が増してしまうんだ。
ジョギングなどの有酸素運動は、消費カロリーより食欲増進効果の方が高いと思ってもよいかと
その点、HIITには食欲抑制の効果があって、2013年に行われた実験では、HIITは58％も食欲が減少させることが証明されたんだ。
それはHIITによって脳の報酬系が活性化するからなんだ。
普通な人は、アイスなど、高カロリーな食べ物を見ると、「あれが食べたい！」って信号が脳内でガンガン送られる。
その一方、HIITをすると報酬系が活性化するので、脳は既にご褒美をもらった状態になる。
なので、目の前に高カロリーな食べ物を出されても、
「フーン…。で…？」
ってかんじで反応しなくなるので、衝動的なドカ食いも減ることが期待できるんだ。
つまり、HIITと同じ性質を持つキックボクシングは、
- 効率的な脂肪燃焼
- 食欲の抑制
これらの効果を期待することができる。
だから、「キックボクシングは痩せる」って言えるんだ。
メリット③：アンチエイジング
これだけでもスゴイのに、キックボクシングは若返りの効果も期待できるんだ。
ノルウェー大学で20～49歳の女性を対象に行った実験では、
- 10分のウォーミングアップ
- エアロバイク全力20秒→休憩10秒を５セット
- ３分休憩
- ②と③を５セット繰り返す
被験者にこんな運動を週２の頻度で行ってもらったんだ。
要するに、20秒の運動を25セットやってもらったってことね
そして10週間ほど続けてもらった結果、
- 炎症反応が激減
- 筋肉量の増加
- 体脂肪率、ＢＭＩの減少
などの効果が見られたんだ。
「炎症反応」というのは、ザックリいえば老化の直接的な原因の一つ。
そんな炎症反応が減ったことから、HIITにはアンチエイジング効果が期待できるんだ。
何度も言うように、キックボクシングの練習は、
- 高強度な練習
- 短い休憩
これらを何度も繰り返すので、HIITとしての性質がかなり強い。
だから、キックボクシングの練習は若返りの効果も期待できるんだ。
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ただしシャドーボクシングは痩せない
ここまで、キックボクシングの効果を解説してきたけど、一点だけ注意したいのが、
「シャドーボクシングでは痩せない」
ということ。
僕はこの記事の中で何度も、「キックボクシングは痩せる」と解説をしてきた。
でもそれは「キックボクシングの練習はHIITの性質を持っている」という前提がある。
冒頭でもチラッと触れたけど、HIITで大事なのは心拍数をガっと上げること。
感覚的には「ツラっ…笑」ってくらいまで心拍数が上げるかんじ
キックボクシングの練習メニューである、
- サンドバック
- ミット打ち
などは心拍数が一気に上がるので、HIITで得られる効果が期待できる。
でも、シャドーボクシングで心拍数をガっと上げるのは正直難しい。
なので、先ほど解説したような効果を得たければ、ボクシングジムへの入会は必須と考えた方がよいかと思う。
ボクシングを始めるために必要な道具は次の記事で解説してるよ
キックボクシングで痩せる部位について
こんな疑問についても参考までに回答するよ。
よく「部分痩せ」ということは聞くけど、基本的に「部分痩せ」というものは存在しない。
「痩せたい部分をたくさん動かせば痩せる」って考えがちだけど、実際は次のプロセスを経て脂肪は燃える。
- 血液中のエネルギーが不足する
- 脂肪から脂肪酸が血液中に放出される(特定の部位に限らない)
- 血液中に溶けた脂肪酸が必要な筋肉まで流る
- 脂肪酸がエネルギーとして消費される
このプロセスから分かるように、「運動した部位の脂肪が燃える」というのは基本的に間違い。
なので、「部分痩せ」というのは基本的にないと考えておくのがよいかと。
「キックボクシングは痩せるのか？」という疑問に回答したよ
今回解説した内容をまとめるよ。
まず、キックボクシングにはダイエット効果が期待できる。
というのも、キックボクシングの練習は、
- ３分のハードな練習
- 30秒の休憩
これらの繰り返しで進んでいく。
この練習方法はHIITと呼ばれる高強度なインターバルトレーニングに非常に近い。
そしてHIITはダイエット効果をかなり期待できる運動方法。
なので、「キックボクシングは痩せる」と言えるんだ。
また、HIITはダイエット効果以外にも、
- 食欲が減る
- アンチエイジング
- 冷え性が治る
- 頭の回転が速くなる
- 内臓脂肪が減る
- 記憶力がよくなる
- 心疾患などの予防
などの効果が期待できることが科学的に証明されている。
だから、
「キックボクシングは痩せるって聞くけど、実際はどうなんだろう…？」
って悩んでるなら、始めることをオススメするよ。
この記事を最後まで読んでくれてありがとう。
こんなかんじで僕のブログでは、
こんなボクシングに関する様々な情報を発信してるので、よければ覗いてみてね。
この記事があなたの参考になれば幸いです。
それでは！
