今回は初心者ボクサーのこんな悩みを解決するために、
- 拳を痛める理由
- 拳をケガから保護する対策
これらについて、解説していくよ!
僕の格闘技歴は3年以上。初心者ボクサーには参考になるかと
拳を痛めると本当に萎えるよね。
ボクシングのメイン練習である、
- サンドバック打ち
- ミット打ち
- スパーリング
これらが全力でできなくなるから、練習に行くのもダルくなる。
でも、大丈夫。
この記事では僕自身の苦い経験をもとに、
- 拳を痛めない根本的な対策
- 明日から練習が再開できる応急処置的な解決法
これら両方を解説したよ。
拳の痛みに悩んでるあなたにとっては参考になるかと思うので、ぜひ参考にしてね。
拳で痛めるのは基本的に2か所
「拳が痛い」と一言で言っても、
- 人差し指の付け根
- 手首の内側
- 小指の第二関節
- …
こんなかんじて、痛みを感じる部位は様々かと思う。
ただ、拳の中でも痛める箇所って大きく分けると2つしかない。
それが、
- ナックル
- 手首
この2つ。
部位によって対策も変わるので、それぞれ原因と対策を解説するよ
ナックルの怪我について
まず最初にナックルを痛める原因と対処法を解説するよ!
相手を攻撃する拳の部分、すなわち正しく握った拳の第二関節と第三関節の間の平らになっている部分のこと。
ナックルを痛めると、骨折してる感はないけど、押すと地味に痛いよね!
ナックルを痛める原因:フォームが悪い
ナックルを痛める根本的な原因は、
パンチの打ち方が悪いから
特に初心者ボクサーの場合は「腕力で押し込むパンチ」になっている場合が多い。
正しいパンチだと、拳が当たった瞬間に引くから、ダメージを与えつつ、拳へのダメージは最小限になる。
こんな打ち方を一般的に「パンチを切る」なんて言うよ
一方、押し込むパンチだと、パンチが相手に届いた後も拳は密着した状態になる。
そうすると、相手に与えた衝撃が自分の拳に跳ね返り、拳を痛める原因になるんだ!
それは、「サンドバックの揺れ方」を見れば確認ができる。
たとえば、
- ほとんど揺れない
- 上下に揺れる
サンドバックがこんな揺れ方をしたら、良いパンチが打ててると考えて問題ない。
その一方、サンドバックが前後に大きく揺れる場合は「押し込むパンチ」になってる可能性が高いので要注意!
個人的な感覚としては前後に1mも揺れたらアウト
ナックルを怪我から守る方法①:正しいフォームを身につける
ナックルを痛めないための根本的な方法は、
正しいフォームを身につけること
ナックルを痛める原因が「パンチの打ち方」なので、当然と言えば当然かと。
ただ、こういうことを言うと、
これについては一概には言えないけど、
「少しでも早くファイティングポーズに戻る!」
って意識してパンチを打つと、「押し込むパンチ」を矯正する効果が期待できる。
それに「押し込むパンチ」の矯正だけでなく、ディフェンス力の向上も期待できる。
もし、フォーム矯正の方法に悩んでたら参考にしてみてね。
「切れるパンチ」を極めると、サンドバックが上下に揺れるよ!
ナックルを怪我から守る方法②:固いサンドバックを避ける
フォーム矯正と併せて、
固いサンドバックを避ける
っていうのも、ナックルをケガから保護するには有効な手段だよ。
サンドバックが柔らかくなれば、その分、拳に伝わる衝撃は緩和される。
そういう意味では、手軽で即効性のある解決策だと言えるよ。
殴ったときの反発が減るので、物足りなさを感じることが難点…
ナックルを怪我から守る方法③:拳保護パッドを使う
- 「まだまだ正しいフォームで打てないよ…」
- 「ジムには固いサンドバックしかないんだけど…」
- 「明日には痛みを気にせずに練習したい!」
こんな状態なら、「拳保護パッド」を使うことをオススメするよ。
「拳保護パッド」っていうのは、ナックル部分にあてる、厚さ数cmのパッドだよ
ちなみに僕が使っていたのは「ゲルデガード」と呼ばれるパッド。
見た目は数cmのクッションなんだけど、これを使うと、ビックリするほどナックルの痛みを緩和できる。
僕は以前、サンドバックの殴り過ぎで、ナックルを激しく痛めたことがあるんだ。
「もっと練習したいけど、拳が痛くて練習に集中できない…」
こんなふうにモヤモヤしてたときに見つけたのが、このパッド。
「少しでも痛みが楽になればいいな…」って思いで試したら、効果はバツグン。
全力でパンチを打っても、ナックルの痛みが全くに気にならなくなったんだ!
なので、1日でも早くナックルの痛みから解放されたいって人はぜひ試してみてね。
バンテージと同様、毎日使って洗うので、2個以上のまとめ買いがオススメ
また、次の記事ではゲルデガードを使った感想を解説したので、参考にどうぞ。
ただ、ナックルの痛みは消えるけど、拳を痛めるパンチを打ってる事実は変わらない。
なので、パンチの打ち方の改善は同時並行で行うことは忘れずに。
ナックルを怪我から守る方法④:厚めのグローブを使う
それから、「厚めのグローブを使う」って方法もオススメ。
ナックル部分のクッションが厚くなれば、その分だけ拳の痛みは軽減されるからね
ただ、この選択肢には一つだけ問題がある。
それが、
「ジムにあるグローブだと、どれが分厚いグローブか分からない」
ということ。
なので、厚めのグローブでケアする場合は、マイグローブを購入する必要がある。
ちなみに、ナックルが厚いグローブなら、イサミのウォッシャブルタイプのグローブがオススメ。
このグローブは、
- ソフトスポンジ
- 硬質スポンジ
を併用して作られてるし、ナックル部分は30㎜ほどあるから、拳をしっかり保護してくれる。
そして何より嬉しいのが、
「洗濯機で丸洗いができる」
という点。
ご存じのとおり、ボクシンググローブはしっかり手入れをしないと、独特のにおいを発生しがち。
でも、手入れを毎日するのって、地味にストレスになる。
その点、このグローブは洗濯機で水洗いができるから、ほとんど手入れの負担がないんだ。
このグローブについては別記事で解説したので、気になる人は参考にしてね!
余談:ハードパンチャーの可能性は無いと考えるべき
これは少し余談。
ボクシング初心者の頃は、拳を痛めると、
ただ残念ながら、大半の場合は間違い。
確かにハードパンチャーが自分のパンチの衝撃に耐えられずに拳を痛めた事例はある。
でもそれは、
- 井上尚弥
- 浜田剛史
- 内山高志
こういった世界チャンピオン級のパンチを手にして初めて起こるもの。
それに本当にハードパンチャーなら、トレーナーから指摘されてるはず
だから、拳が痛くなった場合は、
「あー、押し込むパンチになってるな…」
と考えて、フォームの矯正や、拳保護パッドの使用を検討してほしい。
手首の怪我について
次は手首の痛みについて。
手首を痛めると、捻挫したような感覚があるよね
手首を怪我する理由は、
- そもそも手首は関節の構造的に痛めやすい
- パンチの当たる角度がおかしい
この2つが大半だよ。
手首を怪我する理由①:そもそも関節の構造的に痛めやすい
人間の間接って、自由に動けば動くほどケガをしやすいんだ!
例えば「肘」は、ガッチリと腱が守ってるから、怪我の確率は低いけど、
- 肘を曲げる
- 肘を伸ばす
こんな単調な動きしかできない。
一方、人間の手首は360°回転できるほどに自由度が高い関節。
でも、これは逆を言えば、関節としてはものすごく脆い。
だから、様々な方向からの予期せぬ衝撃に対策しないとすぐにケガをするんだ!
「足首」も自由に動くけど、ケガしやすい関節の代表だよね
手首を怪我する理由②:パンチの当たる角度がおかしい
手首を痛めるときは、
- パンチの軌道
- 手首の角度
これらの角度がズレている場合が大半。
このズレは特にミット打ちでロングフックを打つ際に起こりがち。
ストレート系のパンチでは、真っすぐパンチを打つので、角度はズレにくい。
ところが、ロングフックを打つ際には、拳を遠くに伸ばそうと意識するから、角度にズレが生じやすいんだ。
手首を怪我から守る方法①:パンチが当たる瞬間に拳を握る
手首をケガから守る基本的な方法は、
パンチが当たる瞬間にしっかり拳を握ること
バンテージ以外で手首の関節を守れるのは、手首周辺の筋肉しかない。
なので、その筋肉に働いてもらうために、パンチの当たる瞬間にしっかり拳を握ることが大切なんだ。
ただ注意したいのが、拳を握るのはあくまでも「パンチが当たる瞬間だけ」って点。
ずっと拳を強く握った状態だと、
- 強いパンチが打てない
- 「押し込むパンチ」の原因になる
これらの原因になるので要注意。
手首を怪我から守る方法②:練習前にウォーミングアップを十分に行う
基本かもしれないけど、ウォーミングアップは重要。
「パンチを打つ」ことが日常生活に組み込まれてる人はいないからね
特に冬場はケガをしやすいので、サンドバックやミット打ちに入る前は、
- ストレッチ
- 縄跳び
- シャドーボクシング
こういったメニューでしっかり身体を温めておこう。
手首を怪我から守る方法③:バンテージを非伸縮性に変える
そして、ボクサーの手首を守る強い味方がバンテージ。
知ってのとおり、普通の人は日常生活で何かを殴ったりしない。
だからバンテージでしっかり固定しないと、すぐに拳を痛めてしまうんだ。
とは言っても、
そういう場合は、バンテージの種類を見直してみてほしい。
ジムで使うバンテージはザックリと、
- 軍手
- クイックバンテージ
- バンテージ(伸縮性)
- バンテージ(非伸縮性)
この4つに分かれる。
もし、非伸縮性のバンテージ以外のバンテージを使っているなら、買い替えを検討してほしい。
なぜなら、非伸縮性のバンテージは伸びない分、手首を固定する力がかなり強い。
だから、バンテージを非伸縮性のものに変えるだけで、手首のケガを防げる可能性があるんだ。
↑これは僕が現役時代に実際に使っていたバンテージ。
バンテージを変えるだけで手首を痛める確率は下がるので、ぜひ試してみてね。
ボクサーが拳を痛める理由と対策を解説したよ
今回解説した「拳の痛みに対処する方法」についてまとめるよ。
まず、「拳の痛み」が発生する場所は、
- ナックル
- 手首
この2か所に大別される。
ナックルの痛みが気になる場合の対処法は次のとおり。
- 正しいフォームを身につける
- 固いサンドバックは避ける
- 拳保護パッドを使う
- 厚めのグローブを使う
オススメは、拳を保護する道具を活用しつつ、フォーム改善に取り組むこと。
もし、拳保護パッドを使うならオススメは「ゲルデガード」。
バンテージと同様、練習のたびに洗濯するので、買う場合は2個以上のまとめ買いがよいかと。
ゲルデガードのリアルな感想はコチラで解説したよ
一方、グローブ自体のクッションを厚くするなら、イサミのパンチンググローブがオススメ。
このグローブに興味のある人はコチラの記事も参考にしてね
一方、手首の痛みが気になる場合の対処法は次のとおり。
- パンチが当たる瞬間に拳を握る
- ウォーミングアップを十分に行う
- バンテージを非伸縮性に変える
拳を握る意識を育てつつ、バンテージの見直しも検討してほしい。
ここまで読んでもらって分かったかと思うけど、拳の痛みを根本的に解決するには、技術力の向上が不可欠。
とはいっても、初心者のうちはそのコツも掴みづらい。
だからこそ、
- 道具を使って痛みを減らす
- 痛みを気にせず練習して、技術力を向上させる
- 上達した後、道具がいらないと思うなら使うのを止める
こんなかんじで痛みとうまく付き合って、どんどん上達していってほしい。
この記事が参考になれば幸いです。
それでは!