この記事では、初心者ボクサーのこんな悩みを解決するために、
- ダッキングとその他のディフェンス方法との違い
- ダッキングを上達する3つのコツ
- ダッキングを一人で練習できる方法
これらについて解説するよ。
僕のボクシング歴は3年以上。初心者ボクサーには参考になるかと
目次
ダッキングとは何か
ダッキングは上体を屈める動きで相手のパンチを避けるディフェンス方法の一つだよ。
素早くかがむ姿を見た誰かが、
「まるでアヒル(duck)が水中に潜るようだ!」
と言ったことからダッキング(ducking)って名称がついたらしい。
言われてみれば、確かにそんな風にも見えなくも…ない…か…?
ヘッドスリップ(スリッピング)やウィービングとの違い
ボクシングでは、ディフェンスを次の2つに分類できる。
- 上半身を前後左右に動かしてパンチを避ける
- 肘や腕などを使ってパンチを受け止める
ダッキングはもちろん「①上半身を動かしてパンチを避ける」
このダッキングは、他のパンチをかわす技術である、
- ヘッドスリップ(スリッピング)
- ウィービング
- スウェー
これらと混合されがち。
なので、まずはこれらとの違いを簡単に解説するよ。
ダッキングとスウェーの違い
一番分かりやすいのが、スウェーとの違い。
- ダッキング:上半身を前に倒す
- スウェー:上半身を後ろに倒す
こんなふうに上体を前に倒すか、後ろに倒すかという違いしかない。
僕が一番衝撃だったのは、マンガ「はじめの一歩」でブライアン・ホークがスウェーを使ったこのシーン
普通はここまで反らないし、そもそもこんな状態ではパンチは打てない。笑
ヘッドスリップ(スリッピング)・ウィービングとの違い
一方で、ヘッドスリップやウィービングは、いずれも前に上半身倒すので、その点はダッキングと同じ。
違いとしては、
- ダッキング:左右の一方に倒れてタメを作る(股関節を軸に倒れる)
- ヘッドスリップ:タメは作らず左右の一方に倒れる(へその下部を軸に倒れる)
- ウィービング:U字を描くように身体を動かす
こんなかんじ。
こんなふうにダッキングはディフェンスをしつつタメを作るので、
- ボディへのストレート
- ボディブロー
これらの攻撃につなげることもできる攻防一体のディフェンス技術だよ。
ジムではボディブローと一緒にダッキングも教わる人も多いかと
ちなみにマイクタイソンのディフェンス技術は桁違い。
- ダッキング
- ウィービング
- ヘッドスリップ
- スウェー
- …
などなど、ディフェンス技術のオンパレード。
動画を貼っておくので是非見てみてね。
ヘビーパンチャーに目の前でこんな動きをされたらかなり焦るだろうね
ダッキングのコツ
ダッキングのコツは3つあって、
- コツ①:小さく避ける
- コツ②:倒れる側の腕を下げる意識を持つ
- コツ③:前に倒れすぎない
こんなかんじ。
コツ①:小さく避ける
「パンチを受けるのが怖い」って理由で、頭を大きく動かす人がいるけど、これはダメ。
というのも、
- 重心が大きくズレて次の動きに繋げにくい
- 無駄に体力を消耗する
こんなデメリットがあるんだ。
そんなあなたに理解して欲しいのが、
頭一つ分ズラすだけで攻撃が当たらないし、仮に当たってもカスるくらいに避けられる
ということ。
カスる程度なら痛くないし、むしろ、大きく動いて2発目のパンチをモロに受ける方がよっぽど痛い
それでも、どうしても大きく動くようなら、練習相手にゆっくりパンチを打ってもらうのもオススメ。
「頭一つ分ずらせばパンチってけっこう避けられるんだ…」
この事実を感覚的に理解できれば、恐怖心も減るはずだよ。
コツ②:倒れる側の腕を下げる意識を持つ
ダッキングをする際に、倒れる側の腕を下げることで、
- ダッキングのスピードが上がる
- 一瞬重心が上がるのを防げる(次の動きに繋げやすい)
こんなメリットがある。
とは言っても、腕を本当に下げるとパンチが直撃する恐れがあるので、あくまで「意識を持つ」レベルに留めておこうね。
「腕を下げる意識」を持つだけでも、ダッキングのキレは大分変わってくるよ!
コツ③:前に倒れすぎない
ダッキングをする際は、腰から上を前にかがめすぎないように注意が必要!
というのも、アマチュアで上体をかがめすぎると、頭突きとみなされて反則扱いを受ける可能性があるんだ!
少しイレギュラーな戦法だけど、プロでは一応認められてはいるよ
なので、上体は少し前かがみになる程度の動きに留めて、基本は股関節の捻りで避けるイメージで!
ダッキングを一人で練習する方法
コチラの記事で解説してるとおり、ディフェンス練習は対人練習が基本になる。
だから、ダッキングを上達させたいなら、1回でも多くの実戦をこなすのが一番なんだ。
ただ、
- スパーリングなどの対人練習は毎日できない
- ディフェンスを少しでも早く上達したい
- 一人で練習する方法が知りたい
こんな人にも、オススメしたいのが、ボクシングボールを付けた状態でのシャドーボクシングだよ。
↑これがボクシングボールね
ボクシングボールはスパーリングなどと違い、飛んでくるタイミングは分かるけど、
- 飛んでくる物体に目をつぶらないようになる
- 「飛んでくる物体を避ける」という動きの練習ができる
などの効果が期待できるので、練習を続ければ、間違いなくディフェンス力が向上する。
また、世界チャンピオンになった長谷川穂積さんも、ボクシングボールを使って日常的に練習をしている。
世界チャンピオンもやってる練習なので、効果は期待できるかと
高額な商品ではないので、ディフェンスが上手くなりたい人はぜひ試してみてね。
ダッキングのコツや練習法を解説したよ!
今回の内容をまとめるよ。
ダッキングは上体を屈める動きで相手のパンチを避けるディフェンス方法の一つ。
ヘッドスリップやウィービングなどとの違いは次のとおり。
- ダッキング:左右の一方に倒れてタメを作る(股関節を軸に倒れる)
- ヘッドスリップ:タメは作らず左右の一方に倒れる(へその下部を軸に倒れる)
- ウィービング:U字を描くように身体を動かす
また、ダッキングのコツは次の3つ。
- 小さく避ける
- 倒れる側の腕を下げる意識を持つ
- 前に倒れすぎない
そして、ダッキングを上達するには実戦練習が一番だけど、
- 毎日は実践練習ができない
- 1日でも早くディフェンスを上達させたい
- 一人でもディフェンスの練習がしたい
こんな人であれば、「ボクシングボールを付けたシャドーボクシング」をぜひ取り入れてほしい。
ボクシングボールはスパーリングなどと違い、飛んでくるタイミングは分かるけど、
- 飛んでくる物体に目をつぶらないようになる
- 「飛んでくる物体を避ける」という動きの練習ができる
などの効果が期待できるので、練習を続ければ、間違いなくディフェンス力が向上する。
実際、元世界チャンピオンの長谷川穂積さんも、ボクシングボールを使って日常的に練習してる。
世界チャンピオンもやってる練習なので、効果は期待できるかと
ということで、この記事はこれでお終い。
ここまで読んでくれてありがとう。
さて、今回は「パンチの避け方やディフェンスの練習法」を解説したけど、僕のブログでは他にも、
こういった「ボクシングに関する様々な情報」も発信してるから、ぜひ他の記事も読んでみてね。
それでは!