タイ人のトレーナーに言わせれば、
ボディブローは「KOを奪うパンチ」ではなく「スタミナを奪うパンチ」
とのこと。
そのため、ムエタイの本場であるタイでは、「ボディブローでダウンするのは恥ずかしい」って風潮があるらしい。
とはいえ、ボディ打ちは、
- とりあえず「苦しい」
- 「あ…これヤバい…」って痛みを覚える
- 軽く息は止まるし、萎える
など、食らうと最悪な気分になるかと。
そこで、この記事では、
- ボディブローをガードする方法
- ボディブローに耐える練習法
など、ボディブローでダウンしない方法を解説するよ。
僕のボクシング歴は3年以上。初心者ボクサーには参考になるかと
目次
ボディブローをガードする方法
ボディブローでダメージを受ける箇所は、
- 肝臓(リバー)
- 胃(ストマック)
この2つ。
そして、リバーやストマックへの攻撃を防ぐ方法は次の4つ。
- パーリング
- バックステップ
- 肘でガード
- 身をよじる
ガードの方法①:パーリング
まず思いつくのがパーリング。
パーリングで相手のパンチをどかせば、反撃のチャンスにもなる。
とはいえ、ボディへのパンチをパーリングすれば、顔面ががら空きになる。
なので、あまりボディへのパンチをパーリングする機会はない。
ガードの方法②:バックステップ
次に考えられるのが、バックステップで相手と距離を取ること。
これは確実に安全地帯に逃げられるけど、
- こちらの攻撃も届かない
- 相手に次の攻撃へのキッカケを与える
ということで、多様は避けたいところかと。
とはいえ、相手との間合いがミドルレンジやロングレンジの場合はかなり有効かと。
パンチが空振りになれば、相手のスタミナも削れるしね
ガードの方法③:肘でガード
ボディブローをガードする場合、右ひじでブロック(エルボーブロック)することになる。
エルボーブロックのコツは次の2つ。
- グローブはおでこにピッタリとつける
- ガードの強弱は身体を傾け具合で調整する
エルボーガードで注意したいのが、顔へのガードを下げないということ。
ボディブローには、
- 顔のガードを下げさせる
- ボディブローでKOを狙う
- スタミナを削りたい
- ボディを打たれたくない相手の足を止める
- …
など、様々な目的がある。
ここで警戒したいのが、ボディをガードした結果、顔面にパンチを受けてKOということ。
もし上体を傾けず、腕だけでガードにいくと、次の顔へのパンチが防ぎづらくなる。
だから、ボディブローをガードする際は、少し身体を傾けて腕を下げる必要があるんだ。
ちなみに、ボディブローのガードは右ひじで行うので、裏を返せば、
「相手に右ストレートを打たせた後はボディがガラ空きになる」
ってことも覚えておこう。
ガードの方法④:身をよじる
ボディブローはツラいので、できれば受けたくないけど、どうしても避けられない場面がある。
その際の防御手段としては、「身をよじる」というのがある。
というか、実際はこれで防ぐことがかなり多いかと
さっき解説したとおり、ボディブローでダメージを受ける箇所は、
- リバー(肝臓)
- ストマック(胃)
この2か所。
だから、少しだけ身体を動かすことで、致命傷を避けることができるんだ。
よじる向きや方向は特に気にせず、ヒットポイントをズラす
それだけで、ダメージを減らせるので、ぜひ試してみてね。
ボディブローに耐える練習
ここまで「ボディブローをガードする方法」を解説してきたよ。
ただ、さっき説明したとおり、試合中はある程度のボディブローは受けてしまうもの。
だから、「いかにダメージを感じないか」ということも重要になってくるんだ。
そこで、ボディブローへのダメージを減らす練習を解説するよ。
- 痛みに慣れる
- 腹筋を鍛える
練習①:痛みに慣れる
ボディブローへの痛みはある程度慣れることができる。
だから、あらかじめ殴られ慣れておくのは有効な手段なんだ。
痛みに慣れるための練習法としては、
- 実際に殴られる
- 誰かに踏んでもらう
- メディシンボール
このうち、おすすめはメディシンボールを使うこと。
メディシンボールをおすすめする理由を解説するよ
方法①:実際に殴られる
練習の方法としては次のとおり。
- 「殴る人」と「殴られる人」で2人1組になる
- 殴られる側は頭の後ろに手を組む
- 殴る人はパンチの強さを調整しながら1ラウンド殴り続ける
ちなみに、殴られる際は、
「殴られる瞬間に息を吐いて腹筋を固める」
って意識するだけでダメージが変わる。
ただ、この練習法には一つだけ難点があって、それが、
「ジムにお願いできる人がいないと練習ができない」
ということ。
ジムによっては、「一緒に練習しません?」って声をかけづらかったりする
そういう場合は、ジム以外でできる練習を行う必要がある。
方法②:誰かに踏んでもらう
そこで考えられるのが、「誰かに踏んでもらう」って練習法。
- 「踏む人」と「踏まれる人」で2人1組になる
- 踏まれる人は寝転がる
- 踏む人は踏まれる人のリバーやストマックを踏み続ける
この練習の良い点は「パートナーがパンチを打つ必要がない」ってところ。
つまり、パートナーがボクシング経験者である必要がないので、
- 家に遊びに来た友人
- 泊りに来た彼女
- 家族
など、身近な人に練習相手をお願いできる。
ただ、これに関しても一つだけ問題があって、それが、
「強度の調整が難しい」
ということ。
考えてみれば分かるんだけど、
- 70㎏の人
- 50㎏の人
これらの負荷は全く異なる。
机の端っこを掴めば多少は負荷を調整できるけど、実際はあまり負荷が変わらない。
だから誰でも同じ負荷になる方法を取るべきなんだ。
方法③:メディシンボール
そこでオススメしたいのがメディシンボールを使うこと。
メディシンボールを使った練習法は次のように行う。
- 「殴る人」と「殴られる人」で2人1組になる
- 殴られる側は寝転がる
- 殴る人は殴られる人の足もとに座って、強さを調整しつつボールを落とす
この練習であれば、
- パートナーの体重
- ボクシング経験の有無
などはまったく関係ないので、練習パートナーに困らずにボディを鍛えられる。
また、メディシンボールはお腹に叩きつける以外にも、
- 腹筋の筋トレにも使える
- 全身運動の強化にも使える
など、様々な使い道があるので、ボクサーであれば買って損はないかと。
練習②:腹筋を鍛える
腹筋を鍛えれば、ボディブローの痛みを減らすことができる。
ただ、腹筋を鍛えるメニューは、
- 負荷の調整が難しい
- 別の部位に効いてしまう
など、なかなか難しかったりする。
分かりやすい例がシットアップ。
シットアップは腹筋を鍛える代表的な練習メニューだけど、
- 負荷の調整が「回数を増やすこと」しかできない
- 別の部位(股関節周辺の筋肉)に効いてしまう
など、なかなか難しかったりする。
そんな中オススメしたいのが、腹筋ローラーを使った筋トレ。
腹筋ローラーには、
- ヒザコロ(膝を付けた状態で腹筋ローラーをする)
- 立ちコロ(膝を付けずに腹筋ローラーをする)
という2種類のトレーニング方法があるんだけど、立ちコロの強度が本当にすごい。
10回連続でできる人はまずいない
その点も心配は不要。
チューブが付いたタイプの腹筋ローラーであれば、強度の調整もカンタンに行えるんだ。
2千円くらいで、バキバキの腹筋が手に入る商品なので、ぜひ試してみてね。
ボディブローをガードする方法とボディの鍛え方を解説したよ!
今回の内容をまとめるよ。
まず、ボディブローでダメージを受ける箇所は次の2つ。
- 肝臓(リバー)
- 胃(ストマック)
そして、これらの弱点への攻撃を防ぐ方法は次の4つ。
- パーリング
- バックステップ
- 肘でガード
- 身をよじる
ただし、ボディブローはどうしても受けてしまうので、ダメージを減らす練習をする必要がある。
- 痛みに慣れる
- 腹筋を鍛える
「①痛みに慣れる」って練習は色々あるけど、
- 練習パートナーを確保しやすい
- 他のトレーニングにも使える
って理由から、メディシンボールを使った練習がオススメ。
また、腹筋を鍛える方法としては「腹筋ローラー」が圧倒的にオススメ。
一般的なシットアップだと、強度の調整や適切に腹筋に刺激を与えるのが難しい。
その一方、腹筋ローラーであれば、
- バキバキになるほどの強度を加えられる
- チューブを使えば腹筋に自信が無い人も安心
- 確実に腹筋に刺激が入る
など、間違いなく腹筋を鍛える方法としては最高位に位置する。
そこまで高いアイテムではないので、ボディブローに耐えられる腹筋が欲しい人はぜひ試してほしい。
ということで、この記事はここでおしまい。
ここまで読んでくれてありがとう。
こんなかんじで僕のブログでは、
こんなボクシングに関する様々な情報を発信してるので、よければ覗いてみてね。
この記事があなたの参考になれば幸いです。
それでは!