こんな疑問を持つ初心者ボクサーに向けて、この記事では、
- プロボクサーがパンチが避けれる理由
- ディフェンスを上達するコツ
- 一人でできるディフェンスの練習
これらについて解説していくよ。
僕のボクシング歴は3年以上。初心者ボクサーには参考になるはず
目次
プロボクサーがパンチを避けられる理由
誤解を恐れずに言うなら、ボクサーは勘と経験でパンチをかわしてる。
そして、このことを理解する上で、知っておきたいのが、
「パンチは飛んでくるのを見てから避けたら間に合わない」
ということ。
パンチが飛んでくるのを見てから避けるのが不可能な理由
たとえば、ボディブローが飛んでくるのを眼で見てガードするのであれば、
- ボディブローを打たれたことを察知する
- 上体を傾けてディフェンス行動に移る
- 肘が下がり切ってガードの姿勢が出来上がる
これらの動きを、パンチが飛んでくるまでの間に終える必要がある。
一方、一般的には人間の反射神経は0.2秒が限界と言われている。
実際、陸上競技の100m走では、ピストル音から0.1秒以内に反応するとフライングなんだ
また、ディフェンスは、パンチが飛んでくるのを認知するだけでは終わらず、
- ガードの姿勢をとる
- 避ける動きを完了する
などの動きを終えて、ようやく完了となる。
これらにかかる時間を仮に0.2秒とすると、パンチを認知してからディフェンスするまでにかかる時間は、
- パンチを認知してから動き出すまでの時間:0.2秒
- 動き始めから動作完了までの時間:0.2秒
- 0.2秒+0.2秒=0.4秒
こんなかんじで、0.4秒ほどかかる計算になる。
次に、ボクサーのパンチの速さについて。
これは諸説あるけど、一般的には時速40㎞程度と言われている。
一般道を走る自動車の制限速度と同じ速さだね
また、ボクシングは相手を殴るスポーツなので、相手のボクサーは、
- フェイント
- コンビネーション
- 距離感の掴みにくいパンチ
などを駆使して、あなたがパンチを避ける邪魔をする。
これらをまとめて考えると、「パンチを避ける」って動作は、
1m手前の自動車が時速40kmが突っ込んでくるからガードしてね!
ただ、いつどこに突っ込んでくるかは分からないよ。笑
こういう事をするということなんだ。
自動車が動くのを見てから反応したら間に合わないのは、言うまでもないかと
ボクサーは雰囲気を察してパンチをディフェンスする
それは先ほども言ったとおり、勘と経験で相手の雰囲気を察してパンチを避けてるんだ。
日常生活を例に出すなら、「なんか相手が話そうとしてるな…」って察する現象が割と近いかと。笑
これは実際に対人練習をやれば分かる。
パンチを打ってくる人の前にいると、パンチを打つ瞬間って、
- 眼に殺気がこもる
- 身体全体が少し力む
- 打つ側の手に力が入る
- 踏み込みが強くなる
- 呼吸のリズムが変わる
こんなかんじで、必ず「予備動作」があるんだ。
ボクサーは、こういった「予備動作」を素早く察し、無意識に、
次は〇〇が来るな…
と予測して、パンチを避けてるんだ。
「自分の感覚」だけを頼りに凶器と化してるプロボクサーの拳を避けるってすごい話だよね…笑
パンチの避け方・ディフェンスのコツ
パンチの避け方やコツは色々あるけど、まず初心者ボクサーが実践して欲しいのは、
- 目をつぶらない
- リラックスをする
- パンチのパターンを理解する
この3つ。
ディフェンスのコツ①:目をつぶらない
初めて対外試合をするレベルであれば、
「目を閉じないで相手を見よう」
これだけ意識して、相手を観察すれば、いつパンチが飛んでくるか大体分かる。
初心者レベルなら、基本はワンツーしか打ち合わないだろうし、これで問題ないかと
ディフェンスのコツ②:リラックスをする
また、リラックスすることもパンチを避ける上では超重要。
リラックスできてると、
- 相手の全身が視界に入る
- 身体が反応しやすくなる
などの理由からパンチを避けやすくなる。
一方で、過度に緊張すると、相手の目しか視界に入らなくなって、「予備動作」に反応できなくなる。
いわゆる「相手にのまれた」って状態だね
ちなみに、リラックスのコツは色々あるけど、オススメは「ルーティン」を作ること。
ボクサーがルーティングを作るなら、
- ゴングが鳴る前に自分の顔を軽く小突く
- 右足のつまさきをリングにトントンとする
- 「相手より手数を出す」と心の中で3回唱える
こんなかんじかな。
ディフェンスのコツ③:パンチのパターンを理解する
また、ある程度余裕が出てきたら、パンチのパターン化も有効。
特に初心者のうちって、パンチのコンビネーションは結構パターンされてる。
例えば、
- ジャブ→ストレート
- ジャブ→ジャブ
- ジャブ→ボディへのストレート
- ジャブ→ストレート→ボディ
- …
こんなかんじ。
だから、自宅でイメトレしておくと、ディフェンス力がグッと増すんだ。
パンチをディフェンスするための練習法
ディフェンスを上達させるための練習法は次の3つ。
- とにかく実践をこなす
- 「避ける」という動きを身体に染み込ませる
- パンチのパターンを研究する
③はこっちの記事で解説してるから、この記事では①~②を解説するよ
パンチを避ける練習には実践が一番効果的
さっき解説したとおり、パンチを避けるには、パンチを打つ際に生まれる「予備動作」に反応する必要がある。
だからディフェンス力を向上には、この「パンチの予備動作を感知する能力」がもっとも重要なんだ。
でも残念ながら、この「予備動作を察知する力」は、
- ミット打ち
- マスボクシング
- パンチングボール
こういった練習では身につかない。
予備動作を察知する力は、経験に基づく「直感」に依存する部分も大きいので、実践を積むことが一番の練習なんだ。
一人で&自宅でできるディフェンスの練習法
確かに、パンチを避ける感覚を養うには、スパーリングなどの実践経験が重要になる。
でも、どれだけ実践練習を重ねても、
- ブロッキング
- ダッキング
- フットワーク
これらの「ディフェンスの動き」が無意識にできなければ、上達するのは難しいんだ。
動きが身体に染み込んでないと、飛んでくるパンチにどう対応していいか混乱するからね
だからまずは、飛んでくるパンチに無意識に反応できるよう、一人でしっかり練習しておく必要がある。
一人で行うディフェンスの練習法としては、
- シャドーボクシング
- サンドバック
- ミット打ち
これらのメニューに、パンチを避ける動きを混ぜるのが一般的。
でも、「実際に何かが飛んでくる状況」で練習した方が効果的なのは言うまでもない。
そこでオススメしたいのが、ボクシングボールを付けた状態でのシャドーボクシング。
↑これがボクシングボールね
ボクシングボールはスパーリングなどと違い、飛んでくるタイミングは分かるけど、
- 飛んでくる物体に目をつぶらないようになる
- 「飛んでくる物体を避ける」という動きの練習ができる
などの効果が期待できるので、練習を続ければ、間違いなくディフェンス力は向上する。
また、世界チャンピオンになった長谷川穂積さんも、ボクシングボールを使って日常的に練習をしている。
世界チャンピオンもやってる練習なので、効果は期待できるかと
高額な商品ではないので、ディフェンスが上手くなりたい人はぜひ試してみてね。
パンチの避け方と一人で出来るディフェンス練習を解説!
今回の内容をまとめるよ。
- 人間の反射神経は0.2秒が限界
- パンチの速さは時速40㎞ほど
- フェイントなどによりガードがしづらい状況にある
こんな理由から、ボクサーは、これまでの経験や勘などを駆使してパンチを避ける。
ディフェンスを上達したいボクシング初心者は、まずは次の3つを心がけることが大事。
- 目をつぶらない
- リラックスをする
- パンチのパターンを理解する
そして、ディフェンスがうまくなりたいなら、実践をこなすことが一番大事。
とはいっても、
- ブロッキング
- ダッキング
- フットワーク
などの、「ディフェンスの動き」が無意識にできなければ、いくら実践練習をこなしても上達は期待できない。
だから、まずは一人で「飛んでくる物体」に対して自然に反応できるように練習しておく必要がある。
そのためのオススメな練習法が、ボクシングボールを付けた状態でのシャドーボクシング。
元世界チャンピオンの長谷川穂積さんも、日常的に行ってる練習法なので、効果は十分に期待できるかと
ということで、この記事はこれでお終い。
ここまで読んでくれてありがとう。
さて、今回は「パンチの避け方やディフェンスの練習法」を解説したけど、僕のブログでは他にも、
こういった「ボクシングに関する様々な情報」も発信してるから、ぜひ他の記事も読んでみてね。
それでは!