こんな疑問を持つあなたに向けて、この記事では、
- 「公務員はやめとけ」という主張の問題点
- キャリア選択を失敗しないコツ
これらを解説するよ。
「公務員として働くのってどうなんだろう…?」ってネットや本で調べてみると、
- 「公務員=安定」の時代は終わった
- 公務員はやりがいが無い
- 理不尽の労働環境は悪くなる一方
こんな「公務員はやめとけ!」って主張をよく目にするかと思う。
一見すると、どれもそれっぽく聞こえるし、こんなことを言われると公務員を目指す気も失せるよね。
でも実は、これらの意見は記事を書いた人の主観のみに基づいてることが多いんだ。
それこそ、個人の感覚なんて人それぞれ。
例えば、同じ上司と一緒に仕事しても、
- Aさん:「マジでパワハラだわ!」
- Bさん:「俺の成長を思って指導してくれてる」
こんなかんじで受ける印象は全く変わるもの。
それほどまでにフワフワとした「個人の感想」にあなたのキャリア選択を委ねていいのだろうか?
だからこそ、この記事は「科学的根拠」を示しながら解説したよ
この記事を読めば、「公務員を目指すべきだろうか…?」ってモヤモヤは解決するはず。
これから公務員を目指そうか悩んでる人はぜひ参考にしてね。
公務員を志してるけど、「公務員はやめておけ」って意見を頻繁に耳にして、方向転換するか悩んでる人
「公務員を目指すか否か」に留まらず、そもそもの「キャリア選択」に関する科学的に正しい知識
目次
「公務員はやめとけ」って主張への反論
「公務員はやめとけ」って主張の根拠としてよく言われるのが、
- 公務員は薄給
- 公務員は将来性が無い
- 公務員はやりがいが無い
こんな意見かと。
これらの主張はどれもそれっぽく聞こえるけど、
- そもそも現実を捉えていない
- キャリア選択の着眼点として間違い
こんな理由から間違ったアドバイスなんだ。
それぞれ解説していくよ
誤り①:公務員は薄給
最初に解説するのは「公務員は薄給だからやめとけ」という意見について。
これに関しては、
- そもそも公務員の給料は低くない
- 給料の多さは仕事の満足度に大きな影響はない
この2点から誤りを解説していくよ。
そもそも公務員の給料は低くない
まず、「公務員の給料は低い」という意見に関して。
これについては東洋経済の記事を見る限り、むしろ「公務員の方が給与は高い傾向にある」と言えるよ。
調査対象の自治体は1788で、全自治体における単純な平均年収は600万円(前年は588万円)だった。
国税庁が発表した「平成30年民間給与実態統計調査」によれば、民間事業所に勤める人の平均年間給与は約441万円(前年比約8.5万円増)。
公務員の年収は民間平均よりも高い。
「東洋経済オンライン」より引用
この調査は平成30年が対象なので、コロナの影響で民間企業の給料が下がったから、相対的に公務員の給料が高くなったわけではない。
ただ注意したいのが、公務員の方が民間で働く人よりも高給取りなわけではないという点。
この数字は給料の「平均」だからね
公務員の場合、自治体による格差はそれほど大きくないけど、民間の場合、企業によって給料は大きく異なるので、
- ・A社の年収:3000万円
- ・B社の年収:2000万円
- ・C社の年収:200万円
- ・D社の年収:150万円
- ・E社の年収:100万円
これくらいの格差があるかもしれない。
実際、給料の多い会社であれば、30歳の若さで1,000万円以上の給料をもらう人も一定数はいるみたい。
つまり、「公務員は薄給」という意見は間違いで、
「公務員は(高い給与の民間企業と比較すると)薄給」
これが正しい回答だよ。
一流企業で働ける人にとっては「公務員は薄給」ってことだね
給料は仕事選びにおける最重要ポイントではない
それともう一つ知っておきたいのが、
「給料の多さは仕事の満足度や幸福度とほぼ関係ない」
という科学的な事実。
そもそも、特定の2つの物事の相関関係は「相関係数」という指数で示される。
この数値は、1に近いほど強い相関関係にあり、一般的には0.5以上なら「関係がある」と判断されるんだ。
分かりやすいのは「生まれつきの性格と実際の行動」の相関関係かな。
- 「内向的な人」はパーティへの参加を避ける
- 「楽観的な人」は不安要素は無視して行動できる
- 「好奇心の強い人」は海外旅行に積極的に行く
上記のような「性格」と「行動」の相関関係は0.9ほど。
じゃあ一方の「仕事の満足度とお金の相関関係」はどうなのか?
フロリダ大学は「お金と仕事の幸福」に関する86件の研究をまとめた結果、
「給料と仕事の満足度の相関関係は0.15しかない」
という結果になったんだ。
統計的に言えば、「ほぼ無関係」と言えるレベルだよ
それこそ、高い給料をもらうよりも、
- 素敵なパートナーと結婚する
- 健康レベルが改善する
こういった喜びの方が大きいという調査結果もあるくらい。
こんなかんじで、「公務員は薄給だからやめとけ」って主張は、
- そもそも公務員の給料は低くない
- 給料の多さは仕事の満足度に大きな影響はない
という二つの理由から間違ったアドバイスだと言えるんだ。
誤り②:公務員は将来性が無い
- 財政難
- 少子高齢化
こんな理由で、公務員の将来性を否定する意見もかなり多い。
でも、実はこれも科学的に見れば正しくない。
そもそも、人間の予想というのは本当にあてにならない。
「人間の予想の精度」にペンシルベニア大学の研究チームが行ったこんな調査がある。
- 被験者は248人の経済や企業の専門家
- 被験者に彼らの専門分野における数年後の状況を予想させた
- 数年後、集まった28,000超の予測データを検証した
- その結果、専門家の予想は50%しか当たっていなかった
「専門家が予想した未来ですら50%しか的中しない」
この事実が、いかに人間の予測があてにならないかを示してるよね。
「確率50%」ってコイントスと一緒だからね
なんなら、「専門家の予想はチンパンジーのダーツ投げと同じ正確性しかない」なんて言う人もいる。
「少子高齢化で財政状況が悪化して、公務員の安定は崩壊する」という意見は確かにそれっぽく聞こえる。
でもさ、
- マッキンゼー
- オックスフォード
こんな名だたる機関ですら「予想」の精度はコイントスと同レベル。
そんな根拠が不十分な「予想」に従って、仕事を選ぶことはあまり得策とは言えないんだ。
誤り③:公務員はやりがいが無い
こういう考えを持つ人はけっこう多いし、僕が公務員の頃、周囲の大半はこんな考えだった。
でも、実はこれもデータとは相容れない。
2014年にロイファナ大学が行った調査によると、
- 注いだ努力の量が多いほど、情熱の量も増える
- 自分の仕事を天職と考えてる人のうち、最初から今の仕事を天職だと考えていた人はほぼいない
こんなことが分かっている。
だから、「公務員はやりがいが無いから楽しくない」ではなく、
「自分の情熱を注げば、その仕事にやりがいや情熱が生まれてくる」
というのが、正しい考え方なんだ。
ただ、こんなことを言うと、
このことに関しては、ある建築家によるエピソードを伝えたい。
- ある日、建築現場で働く作業員に対し、「あなたはどんな仕事をしているのか?」と質問をした
- その結果、Aさんは「石を切っている」と答え、
- Bさんは「お金を稼いでいる」と回答し、
- Cさんは「美しい大聖堂を作ってる」と回答した。
公務員に限らず、仕事というのは、「これ無意味じゃない?」ってタスクは多いし、ずっと続けてるとルーティン化するもの。
そんな中で、「この仕事はやりがいが無い…」って腐らずに、
「今の仕事が社会にどう影響をするんだろう?」
こんな少し上の視点で考えられたら、どんな仕事でも充実感を感じられるようになるはずだよ。
こうやって仕事の捉え方を見直すことを「ジョブクラフティング」って言うよ
科学的に正しい仕事の選び方
ここまで「公務員はやめておけ」という主張が誤りだと、根拠を示しながら解説したことで、
- 公務員は薄給
- 公務員は将来性が無い
- 公務員はやりがいが無い
これらが間違いだと理解してもらえたかと思う。
むしろ個人的には、公務員として働くことは、今の時代であっても悪い選択ではないとすら思っている。
その理由はいくつかあるんだけど、一番の理由は、
「公務員が他人の役にたてる仕事だから」
だけど、「他者に貢献すると人は幸せになれる」ってことを多くのデータが証明しているんだ。
シカゴ大学は、あらゆる職種に就く男女5万人を対象に、満足感を得やすい職業を調査した。
その結果、「満足度の高い仕事」のトップ5は次のとおり。
- 聖職者
- 理学療法士
- 消防員
- 教育関係者
- 画家・彫刻家
一見すると、何も共通点が無いかのように見える。
でも実は、これらには「他人に貢献する要素を含む」という共通点があるんだ。
どうして、他者に貢献すると仕事に満足感を覚えるのか。
それは、他者へ親切することによって、
- 自尊心
- 親密感
- 自立性
これら欲求が満たされるからなんだ。
事実、脳科学の研究でも、社会に役立つ行為をした直後には、頭の中にドーパミンがあふれ出すことが分かっている。
もちろん、違法な職業でなければ、他人のためにならない仕事は存在しない。
でも、大事なのは「他人の役に立った事実を可視化しやすいか」という点。
そういった意味では、
- 市民の方と対面で関われる仕事
- 事業者とやりとりできる仕事
こんな仕事ができる公務員って、実は満足感を得やすい仕事だと言えるんだ。
それでも公務員という働き方を選ぶか悩むあなたへ
この記事では「公務員はやめとけ」という意見が間違ってることを色々な角度から解説してきたよ。
でも、きっとあなたは本当の意味で納得してないかと思う。
きっと、この記事を読み終えた後は、
もし、その結果、あなたが良い記事に巡り合えるのであれば、別にそれでも構わない。
でも恐らく、他の記事を見ても納得のいく回答に辿り着くことはない。
他の検索結果をひととおり見た後で、
目標に向かって努力しようとしてるあなたを僕は応援したいけど、僕の文章力ではあなたの心を動かすことはできそうもない。
だから、僕はあなたに本当に有益な一冊を紹介したいと思う。
それが、鈴木祐さんの「科学的な適職」という本
この本は、
- 10万冊の科学論文
- 600人以上の専門家へのインタビュー
こんな膨大な量の文献を参考にしたという。
僕はこの記事で様々な調査結果を解説してきたけど、それらは全てこの本を参考にしている。
そんな現時点におけるキャリア選択の正解が書いてあるであろう本書には、
- 「好きを仕事に!」などよくある7つのアドバイスが間違っている理由
- 「他者への貢献」など、仕事の幸福度を決める7つの項目
- 科学的に見て、最悪の職場に共通する8項目
これらの情報が、十分すぎるほどに根拠付きで解説されている。
記事中で紹介したジョブクラフティングの具体的な方法を解説しているよ
人によっては人生を変える一冊になると思うので、本気でキャリア選択を考えてるなら、ぜひ読んでみてね。
こんな人は「Kindle Unlimited」を使って、無料で読むことをオススメするよ。
「Kindle Unlimited」は、Amazonが行ってる定額制の本読み放題サービスなんだけど、
- 値段:最初の30日間はタダ(それ以降も980円)
- 媒体:スマホ1台あればOK
- 読める本:「科学的な適職」など10万冊以上のベストセラー
- 手続き:入会も退会も10秒程度(退会時にウザい引き止めも無し)
こんなかんじで、かなりオススメできるサービス。
月に1冊でも本を読めば元を取れるってコスパすごくない?
30日以内に退会すれば無料だし、スマホがあれば10秒ほどで利用できるので、まだ使ってない人はぜひ試してみてね。
この記事が参考になれば幸いです。
それでは!