この記事では、仕事を辞めたいと考える20代公務員のあなたに向けて、「転職すべきかどうかの判断基準」を解説するよ。
そして、読み進めてもらう前に一つだけ伝えておくね。
この記事を書く前にググッたけど、僕と同じ視点で書かれた「20代の公務員の転職」に関する記事は存在しなかった。
なんなら、転職系のサイトもザっと確認したけど、そこにも僕と同じ視点で書かれた記事は無かった。
つまり、この記事はあなたにとって有益な情報になるはずだよ!
20代の頃の僕は、公務員として働きつつも、いつも「このまま仕事を続けていいのか…?」と悩んでたんだ。
というのも、僕は本を読むのが好きなんだけど、その中で、
「死ぬときに一番後悔するのは挑戦しなかったこと」
という内容をしばしば目にしてたからなんだ。
仕事には、漠然と物足りなさを感じてたし、このまま続けても後悔すると思ってた。
でも、その一方「どうしてもこれがやりたい!」ってことも無い。
そんな状態だったので、どうしても公務員を辞める踏ん切りが付かなかったんだ。
それに、なんだかんだ言っても安定の公務員。
当時、民間企業で働いた経験の無かった僕にとっては、
- 公務員:豪華客船
- 民間:小さな漁船
これくらいの差があるように感じていた。
そんな僕だけど、ある考え方をした結果、驚くほど自分の考えがクリアになって、不思議と納得することができたんだ。
この記事では、僕なりの「どう考えたら「転職するか否か」って悩みを解決できるか」という問いへの一つの回答を伝えるよ。
- 「仕事がイヤならやめるべき」
- 「公務員はこれから不安定になる」
こんなかんじの無責任に煽る記事ではないので、ぜひ最後まで読んでいってね!
目次
20代の公務員が辞めるか判断する指標
さっそくこの記事の結論から伝えるよ。
こんな悩みを持つ、20代のあなたに考えてほしいのが、
「自分自身の人的資本としての資産価値」
「えっ、人的資本って何…?」ってかんじだと思うので、詳しく説明していくね。
ちなみに、この考え方はリベ大の両学長も動画で解説してるよ。
僕の解説と併せて聞いてみてね
人的資本としての資産価値
「人的資本」っていうのは、橘玲さんが書いた「幸福の資本論」って本で出てくる用語なんだ。
「人的資本」をザックリ言えば、
「自分自身を資産として見たときの価値」
と言っても、いまいちピンと来ないと思うのでいくつか例を出して解説していくよ。
割引現在価値の考え方について
まず、一つ質問。
必ず100万円を貰えるとして、
- 今すぐに100万円をもらう
- 1年後に100万円をもらう
この場合、どちらがお得になるでしょう?
実はこの場合、間違いなく前者の方が得をするんだ。
それは、「今手に入れば、運用する期間があるから」。
例えば、銀行の利息が1%だとするよ。
その場合、今すぐ100万円をもらって銀行に預ければ、
「100万円×1.01=101万円」
こんなかんじで100万円は、1年後には101万円になる。
つまり、1年後の同じタイミングで、両方の価値を比較すると、
- ①の100万円:101万円
- ②の100万円:100万円
これだけ価値に差があることが分かる。
じゃあ、次にこれを逆にして、1年後にもらえる101万円は、現在いくらの価値があるのか考えてみよう。
この場合、さっきとは逆の計算をすればOK。
「101万円÷1.01=100万円」
こんなかんじで、1年後の101万円を現在の価値で考えると100万円になる。
つまり、
「未来の資産価値を現在の価値として考えるには、一定の係数で割引く必要がある」
ということね。
ちなみにこういう考え方のもとに算出された金額のことを「割引現在価値」っていうよ。
割引率について
このことを踏まえて、もう一つ別の質問をするよ。
- Aさんは年収400万円の公務員です
- 今から3年後にAさんは働けなくなります
- 昇給は一切ありません
このような場合、Aさんの人的資本としての資産価値はいくらでしょうか?
こんなふうに考えたくなるけど、この考え方は間違い。
先ほど解説したように、将来の価値を考える際は、一定の係数で割引く必要があるんだよね。
つまり、年収400万円&3年しか働けない公務員であるAさんの人的資本としての資産価値は、
- 1年後の400万円:396万円(400万円÷1.01)
- 2年後の400万円:392万円(400万円÷1.01÷1.01)
- 3年後の400万円:388万円(400万円÷1.01÷1.01÷1.01)
- 合計:1176万円
こんなかんじで計算することができる。
用いてる係数(1%)には、具体的な根拠は無く、分かりやすいって意味で「1%」を設定してるに過ぎないので、要注意。
とは言っても、この「割引現在価値を試算するために係数を乗じる」って考え方は金融工学では一般的な考え方なので、ご承知あれ。
これを踏まえてもう一つ質問。
- は年収400万円のフリーランスです
- 今から3年後にBさんは働けなくなります
- 昇給は一切ありません
このような場合、Bさんの人的資本としての資産価値はいくらでしょうか?
ここでのポイントは「Aさんは公務員だけど、Bさんはフリーランス」ってとこね。
「来年は400万円を稼げない可能性」ってリスクを考えたら、間違いなくBさんの方がリスクは高いよね。
クライアントから契約を打ち切られたら一気に年収はダウンするしね
実は、割引現在価値を計算する際って、そのリスクも考慮する必要があって、そのリスクの大きさを表してるのが、係数の部分なんだ。
ちなみに金融工学的に言うと、この係数のことを「割引率」と呼ぶよ。
先ほどのAさんは「公務員」という仕事の安定性を考慮して、「リスク(割引率)」は1%と低めに設定した。
一方のフリーランスは少し割引率を高めに見積もる必要がある。
ここでは分かりやすくするために、割引率を少し高めの20%に設定してみるよ。
そうした場合、年収400万円&3年しか働けないフリーランスのBさんの人的資本としての資産価値は、
- 1年後:333万円(400万円÷1.20)
- 2年後:278万円(400万円÷1.20÷1.20)
- 3年後:231万円(400万円÷1.20÷1.20÷1.20)
- 合計:843万円
こんな計算になるんだ!
ここまで、「割引現在価値」や「割引率」を用いて色々と説明したけど、知っておいてほしいのは、
- 年収も働く期間も一緒
- でも、働き方が違う(公務員、民間企業、フリーランス)
これだけの差で、あなたの人的資本としての資産価値にはかなり大きな差が生じるってこと!
20代の公務員が仕事を辞めていいケース
ということで、「公務員を辞めた場合、あなたの人的資本としての資産価値がどのように変化するか」について見てきたよ。
このことから、公務員を辞めても問題ないと考えられるのは次のようなケースだと考えることができる。
- 今よりも給料が上がる場合
- 自分の資産価値を減らしてもやりたい事がある場合
- 資産価値が減ることを承知した上でも仕事を辞めたい場合
ザックリ言ってしまえば、
「年収が上がる or どうしても辞めたい理由がないなら公務員は続けた方がいい」
ってかんじかな。
若手の公務員、特に20代~30代の頃って、
- 仕事にやりがいを感じない
- 周囲の人間関係がイヤ
- 長時間残業がキツい
- …
こんなかんじで、仕事を辞めたい理由は色々とあるかと思う。
でも、金融工学の観点で考えれば、「どうしても!」って理由が無い限り、公務員を続けた方がいいかもしれないね。
とはいえ転職活動をすることはオススメ
こんなかんじで、僕は基本的に公務員は続けた方が得だと思うけど、公務員を続けるにしても、やった方がいいことがある。
それが、
「転職活動」
だよ。
こんなふうに感じたかもしれないけど、話は矛盾してないし、ちゃんと理由もある。
20代のあなたに転職活動をオススメする理由は、「いつでも仕事を辞められると知ると、精神的に安定するから」
「公務員から民間企業への転職は難しい…」
どこかで一度はこんな話を聞いたことがあるかと思う。
でもね。実際に転職活動すると気付くんだけど、実は意外と公務員から民間企業への転職ってできる。
でも、転職活動をしたことが無い人はそのことを実感することは出来ない。
ましてや、民間企業で働いた経験のない20代であれば、なおのこと気付くのは難しい
そうなると自ら、「自分は公務員として働くしかないのか…」みたいに、選択肢が無い状態を作っていってしまうんだ。
そして、この「選択肢が無い状態」って、人間にとって非常にストレス。
今、あなたがどれだけ忙しく、ツラく、大変な状況なのか、僕には分からない。
でも、上には上があるなんて言うし、今以上に過酷な状況になる可能性は十分にある。
そんなヤバい環境で、「自分には公務員以外の選択肢はないんだ…」なんて少しでも心によぎったら間違いなく心は折れてしまう。
そうならないためにも、「公務員以外の選択肢も取れる」ってことを身をもって理解しておく必要があるんだ。
ただ、実際に面接を受けたり、ESを書いたりするのって死ぬほどハードルが高いよね。
だから個人的には、転職アプリに無料登録するだけでまずは充分だと思ってる。
- 自分にどれくらいの転職先があるのか眺める
- 仮に気になる企業があれば少しだけ調べる
こんなかんじで少しだけ外の世界に目を向けてみてほしい。
たったこれだけで、「あ、自分には公務員以外にも選択肢があるんだ…!」って実感できるはず。
転職アプリへの「登録」だけなら、ハードルは決して高くないよね
ちなみに僕のオススメは「ミイダス」という転職アプリ。
- 最初にいくつかの質問に答えるだけで「自分の市場価値」を測れる
- 企業から「面接確約オファー」を受けられる
こんなかんじなので、「これから転職アプリを眺めてみたい」って人には割とオススメできる。
ちなみに、下の画像は質問に回答した結果、表示されてる「市場価値」ね。
5分もあれば十分に入力は完了するので、難しく考えずに、まずはサクッと登録してみてもいいんじゃないかな。
ちなみに会員登録は無料だよ!
公務員を辞めたい20代に解説したよ
今回は20代のあなたに向けて、「人的資本としての資産価値」という観点から、公務員を続けるべきか解説したよ。
- 今よりも給料が上がる場合
- 自分の資産価値を減らしてもやりたい事がある場合
- 資産価値が減ることを承知した上でも仕事を辞めたい場合
これ以外であれば、公務員として働き続けることをオススメするけど、転職活動をすること自体はかなりアリ!
繰り返すようだけど、
「いざとなれば転職が出来る」
このメンタルが手に入ると、かなりメンタルが安定する。
なので、転職サイトへの無料登録など、簡単にできることから始めてみよう!
僕は一度、激務な部署でメンタルを一度壊した経験があるんだ。
そんな実体験から言えるけど、
「本当にメンタルがヤバいときは、「会社を辞めたい」とググることすらなくなる」
ノーマルな状態では想像つかないほど視野が狭くなるよ…
メンタルは一度やられると、なかなか治らないし、マジで人生に重大な支障を及ぼす。
そうならないためにも、逃げ道や心の拠り所は絶対に作ってほしいし、まだ動ける今のうちに出来ることを始めてみてほしい。
「転職サイトへの登録」
こんな何気ないものが、いざというときにあなたの心を救ってくれるかもしれない。
まぁ5分もあれば登録できる話なので、難しいことは考えずにサクッと登録をしてみてほしい。
この記事があなたにとって参考になれば幸いです。
それでは!