実はこれ、ウソだってご存じですか?
この記事では、睡眠にまつわる雑学を5つお届けします。
- 眠いときに羊の数を数えるのは無意味
- 22~2時に寝なくても成長ホルモンは分泌される
- 90分の倍数分が最適な眠りではない
- 「明日のために今日は早く寝る」は逆効果
- 短眠は健康に影響を及ぼさない
このうち、①~④は「スタンフォード式最高の睡眠」を、⑤は「マンガで分かる肉体改造~短眠編~」を参考にしてます。
興味のある記事から軽い気持ちで読み進めていただければと思います。
ぜひ、この記事を読んで、睡眠に関する常識をアップデートしてみてください。
詳しく知りたい方はぜひ本を実際に買ってみてください
羊の数を数えても眠れない
寝れないときに「羊が一匹、羊が二匹…」と羊の数を数えることは有名な方法ですよね。
眠れない夜に、誰もが一度は実践した経験があるかと思います。
でも、羊の数を数えて眠れた人ってどれほどいるでしょう?
僕は500匹まで数えても寝れず、断念した思い出があります。笑
実はこれって、日本人にはほとんど意味がないんです。
そもそも、この習慣は外国が発祥の文化となっています。
英語で「one sheep, two sheep, three sheep」と数えていたので、日本では「羊が一匹、羊が二匹…」と数えるようになりました。
そして、この羊を数を数える文化。
外国で定着したのは、「『羊(sheep)』と『睡眠(sleep)』の発音が似ていたから」というのが有力説のようです。
つまり、外国で「眠れないときに羊の数を数えるのが有効」と言われてるのは、
- 何度も羊(Sheep)の数を数える
- 「睡眠(sleep)」という単語が疑似的に脳に刻まれる
- その結果、「自分は眠い」という暗示がかかる
これが理由です。
こんなことから、日本人が羊の数を数えても効果が薄いと言えます。
22〜2時は睡眠のゴールデンタイムではない
- 筋トレをするマッチョ
- お肌の具合を気にする女性
彼らの寝る時間は早いです。
それは、
「22時~2時に寝てないと、分泌される成長ホルモンの量が減る」
という考えが根底にあるからです。
ですが実はこれ、科学的には全く根拠がなく、欧米では知られていない「日本国内だけのウワサ」なのです。
成長ホルモンの分泌については、
- 間違った認識:ある特定の時間帯に寝付いてると多く分泌される
- 正しい事実:寝始めの90分を深く眠ると多く分泌される
これが正しい認識になります。
そして、いつも決まった時間に寝れば、この「寝始めの90分」は深くなります。
つまり、
いつもどおりの時間に眠るなら、明け方など極端に明るい時間でない限り、何時に眠っても問題はない
ということになります。
では、どうしてこんなデマが広まったのか。
恐らくですが、
- 統計的には、22時~2時に寝ている人が多い
- そのため「22時~2時に寝ていれば成長ホルモンは多く分泌される」という説が広まった
こんなかんじかと。
90分周期で目覚めなくてもよい
「睡眠時間はレム睡眠とノンレム睡眠が切り替わる90分の倍数分が理想的」
よく聞くかと思いますが、これも科学的な根拠はありません。
なぜなら、睡眠のサイクルには個人差が存在するからです。
睡眠の1周期は、およそ90~120分と、人によって大きな幅があります。
そのため、最初の周期は1時間半~2時間で終わりますが、明け方には個人で大きく周期がズレています。
ですので、睡眠周期が100分の人が、90分の倍数分で起きると、寝起きは最悪です
早寝は失敗する
こんなふうに、いつもより早く寝ようとすると、逆に寝付けなくなります。
「いつも眠る時間の直前2時間前あたりまでが、最も眠りにくい」
という研究結果があります。
つまり、普段24時に寝る人は、22時~24時が最も眠りにくいということです
この現象が起きる理由は現在も解明されてませんが、現段階では、
- 日中に長時間の覚醒を維持するため、人間には睡眠欲に対抗するシステムがある
- このシステムは時間の経過と共に強くなり、入眠直前にピークを迎える
- ピークを過ぎたら、風船の空気が抜けるかのように一気に脳が睡眠モードに入る
こんな説が有力なようです。
いずれにせよ、「明日に備えて今日は早く寝よう」と考えることはナンセンスだということです。
なので、翌日に特別なことがある日も、無理せずに普段どおりに寝ることが得策です
短眠が体に悪いことに医学的な根拠はない
「睡眠時間が短いと健康に悪い」という意見を裏付ける代表的な実験は次のものかと思います。
- 睡眠時間が7~8時間の健康な男女48人を選定する
- その48人の睡眠時間を①徹夜②4時間③6時間④8時間に分けて生活させた
- その結果、徹夜グループは数日後から注意力や運動力が低下した
- 加えて2週間も経つと、②、③も徹夜グループと同程度に注意力などが低下した
この実験は、多くのメディアや雑誌で取り上げられています。
確かに一見すると、短眠で注意力が散漫になるのは紛れもない事実だと考えてしまうかもしれません。
しかし、この実験、実は次の条件下で行われたことをご存じですか?
- 調査期間(2週間)の間、窓一つない部屋で、外出禁止の状態で、共同生活を送っていた
- シャワー・トイレ意外は常に監視されていた
- ネットやゲームなどの娯楽は一切なかった
- 唯一の娯楽が「表示された数が5より大きければスペースキーを押す」というもの
このように、この実験は、日常の生活とは全く異なる環境下で行われたものでした。
また、「注意力が低下した」と判断したは、上で説明したゲームの反応速度だったのですが、反応速度の差は
- 8時間睡眠…0.25秒
- 4時間睡眠…0.30秒
こんなかんじで、微々たるものでしかなかったようです。
要するに、
- 日常からかなりかけ離れた不自然な状況で
- 誤差ともとれる反応速度の低下が見られた
これで「短眠が注意力を散漫にさせる」と断言するのは難しいかと。
こんなかんじで、「短眠は健康に悪い」という説に実は科学的な根拠はありません。
他にも、短眠に関しては様々な誤解が蔓延っており、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
今までの価値観が一新されるはずですよ
睡眠にまつわる5つの誤解を解説
今回解説した「睡眠にまつわる誤解」をまとめると、
- 眠いときに羊の数を数えるのは無意味
- 22~2時に寝なくても成長ホルモンは分泌される
- 90分の倍数分が最適な眠りではない
- 「明日のために今日は早く寝る」は逆効果
- 短眠は健康に影響を及ぼさない
こんなかんじです。
このうち、①~④は「スタンフォード式最高の睡眠」を、⑤は「マンガで分かる肉体改造~短眠編~」を参考にしてます。
「より良い睡眠を手に入れるために」と思って取り組んでいた事が、実は間違っていたかもしれません。
そんな人にとって、この記事が少しでも参考になったのならば幸いです。
それでは!